佐竹敬久知事は県議会12月定例会一般質問への答弁で、菅直人首相が環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への参加方針を打ち出したことを「勉強不足」などと強く批判した。
川口一県議(自民党)の質問に対し佐竹知事は「政府は(11月の)APEC(アジア太平洋経済協力会議)の会場でリーダーシップを取りたいという焦りから(TPP参加方針を)取り上げたと思っている」と指摘。そのうえで「あたかもTPPに参加しないと日本が開かれた国ではないような言い方は貿易協定全体を考察したものではなく、ほとんど勉強不足で出されたもの」と憤りを示した。
さらに11月22日の全国知事会議で政府側が「APECが終わったのでこれからゆっくり(議論を)やるから安心してほしい」と説明したと明かし「腰がどこに据わっているかわからず、国民に不安を与える」と強調。TPP参加には国民の納得が必要との考えを示した。【岡田悟】
毎日新聞 2010年12月7日 地方版