ウィキリークス創設者・アサンジ容疑者を逮捕

　ロイター通信などによると、英警察当局は７日、内部告発サイト「ウィキリークス」の創設者で、性犯罪の容疑で国際指名手配されていたジュリアン・アサンジ容疑者（３９）を英国で逮捕したと明らかにした。

　ウィキリークスは機密文書を含む米外交公電約２５万点を入手、先月下旬にネットで一部を公開したほか、欧米メディアなどを巻き込み米外交の舞台裏を暴露。手配容疑は機密情報公開とは無関係だが、今後のウィキリークスの活動に影響を与えるのは確実だ。

　アサンジ容疑者については、スウェーデンの検察当局が１１月中旬に、性犯罪の容疑で逮捕状を請求、同国の裁判所が逮捕状を出した。これを受けて、国際刑事警察機構（ＩＣＰＯ）が加盟各国・地域にアサンジ容疑者の身柄拘束を要請していた。英スカイニューズ・テレビによると、アサンジ容疑者は７日、自ら英国の警察に出向き、その後逮捕された。

　クリントン米国務長官は米公電流出に関して「国際社会や同盟国、世界的な安全を保障するための対話や交渉に対する攻撃だ」とウィキリークスを強く非難。米政府は刑事責任追及の意向を表明している。

　英メディアは、同容疑者はロンドン周辺に潜伏していると伝えていた。

　元ハッカーのアサンジ容疑者は、国家や大企業の不正を暴く文書の公開が「より強固な民主主義」につながるとの理念を掲げて、中国の反体制活動家や数学者らと、２００７年に組織としてのウィキリークスを創設。今年７月にアフガニスタン駐留米軍などの機密文書約９万２千点をネットで公開したことなどで注目を集めた。（共同）

（2010年12月7日20時55分  スポーツ報知）

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