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北方領土問題:ロシア、交渉凍結か 共同宣言棚上げも--現地紙

 【モスクワ大前仁】15日付のロシア有力紙コメルサントは日露両国の首脳会談(13日)に関連し、ロシア政府が今後、北方領土の歯舞、色丹両島の引き渡し交渉に応じない方針だと報じた。ロシア消息筋によるもので、ロシアは領土交渉を事実上凍結する立場を取った可能性がある。

 消息筋によると、ロシア政府は平和条約締結後の2島引き渡しを明記した共同宣言(56年)を放棄しないものの、領土交渉はしないという。同筋は「我々はこれらの島(=四島)がロシア領であるとの立場を取っている」と強調したという。

 日本外交筋は取材に対し、ロシア側が首脳会談を通じて「立場の変更を伝えてきたことはない」と指摘した。日露両政府は2000年代初め、歯舞、色丹両島を引き渡した後、国後、択捉両島の帰属を話し合う「並行協議」を検討した経緯がある。

 一方、消息筋は、ロシア政府系天然ガス企業「ガスプロム」のミレル社長が当初予定していた日本訪問を中止したことについて、同社が極東ウラジオストク近郊で計画する液化天然ガス(LNG)工場関連の契約相手として、韓国企業を選ぶ可能性に言及した。

毎日新聞 2010年11月16日 東京朝刊

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