ロシア外務省のサゾノフ情報局次長は18日の定例記者会見で、ロシアは日本との北方領土問題の協議を「拒否すると表明したことはない」と述べ、領土交渉を今後も拒否しない姿勢を示した。
情報局次長は、領土問題に関するロシアの立場は既に明らかだと述べると同時に「問題の存在を強調するのではなく、政治対話や経済協力の強化、人的交流を通じて日本との関係を築いていく」と強調した。
その一方で、平和条約締結後の歯舞、色丹2島の日本への引き渡しを明記した1956年の日ソ共同宣言の扱いについては「様子を見よう」と述べ、直接答えなかった。
今月15日付のロシア紙コメルサントは、今後日ソ共同宣言に基づいて日本側と交渉することはないとのロシア側消息筋の話を伝えていた。(共同)