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発明の名称 厚銅箔プリント配線板へのソルダーレジスト印刷方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平6−302941
公開日 平成6年(1994)10月28日
出願番号 特願平5−113718
出願日 平成5年(1993)4月16日
代理人
発明者 田中 茂
要約 目的
ソルダーレジストの塗布によって発生した気泡を塗布面を均一に保ちながら完全に除去し、厚銅箔プリント配線板の電気的特性に悪影響を与えないようにした厚銅箔プリント配線板へのソルダーレジスト印刷方法を提供する。

構成
厚銅箔でパターンの形成された基板にソルダーレジスト塗布を行った後、真空引きを行い、然る後乾燥、露光、現像を行うことを特徴とする厚銅箔プリント配線板へのソルダーレジスト印刷方法。
特許請求の範囲
【請求項1】 厚銅箔でパターン形成された基板にソルダーレジスト塗布を行った後、真空引きを行い、然る後乾燥、露光、現像を行うことを特徴とする厚銅箔プリント配線板へのソルダーレジスト印刷方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、厚銅箔プリント配線板へのソルダーレジスト印刷方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より銅箔プリント配線板へソルダーレジストを塗布するには、スクリーン印刷法、ロールコート法、カーテンコート法、スプレーコート法等が用いられているが、これらはおもに 100μm未満の薄い銅箔パターンの形成された基板にソルダーレジストを塗布する場合に用いられている。
【0003】ところで、スクリーン印刷法は、印刷機で比較的簡単に塗布できるが、かすれ、むら等が発生し易い。ロールコート法は、ロールからソルダーレジストを転写する方法であるが、凹凸の変動に対してソルダーレジストの膜厚のコントロールや均一な塗布を行うことが困難である。カーテンコート法は、ソルダーレジストの膜厚を確保することが可能であるが、均一にむらなく塗布することが難しい。スプレーコート法は、適正なソルダーレジストの膜厚が確保し易い。
【0004】しかしいずれの方法に於いても 100μm以上の銅箔パターンの形成された基板にソルダーレジストを塗布する場合には、ソルダーレジストの塗布量が多くなり、数回に分けて塗布することとなり、この時ソルダーレジストの内部に空気を巻き込み、気泡が発生していた。 100μm未満の銅箔パターンの形成された基板の場合でも塗布するソルダーレジストの膜厚を厚くすると、数回に分けて塗布する為、空気を巻き込み、気泡が発生していた。
【0005】気泡は時間がたつにつれて抜けていくが、ソルダーレジストも乾き始める為、気泡が抜け切れずに残る。このように残った気泡はソルダーレジスト膜に於いて空洞であり、電気的特性に悪い影響を及ぼしている。またソルダーレジスト膜の表面が不均一となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、ソルダーレジストの塗布によって発生した気泡を塗布面を均一に保ちながら完全に除去する厚銅膜プリント配線板へのソルダーレジスト印刷方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するための本発明の厚銅箔プリント配線板へのソルダーレジスト印刷方法は、厚銅箔でパターン形成された基板にソルダーレジスト塗布を行った後、真空引きを行い、然る後乾燥、露光、現像を行うことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】上記のように本発明の厚銅箔プリント配線板へのソルダーレジスト印刷方法では、厚銅箔でパターンの形成された基板にソルダーレジスト塗布を行った後、真空引きを行うので、ソルダーレジスト塗布時に巻き込んだ気泡をソルダーレジストインキが乾く前に完全に取り除くことができる。
【0009】従って、乾燥、露光、現像後、ソルダーレジスト膜には空洞が生ぜず、厚銅箔プリント配線板の電気的特性に悪影響を及ぼすことがなく、形成されたソルダーレジスト膜は均一な厚さとなる。
【0010】
【実施例】本発明の厚銅箔プリント配線板へのソルダーレジスト印刷方法の一実施例を説明する。図1に示すように厚さ0.21mm、幅 0.6mmの厚銅箔ライン1でパターン2の形成された基板3上に、ソルダーレジストインキ4を μmの厚さで塗布した後、この基板3を多数図2に示す棚治具5内に収容載置した上、図3に示す真空装置6内に棚治具5を収納密閉し、真空度8×10-2Torr、真空引き時間20分、大気圧に戻す時間5分の条件で真空引きして、ソルダーレジストインキ4の塗布時に巻き込んだ気泡7(図1参照)を完全に除去した。然る後、図4に示すソルダーレジスト膜4′の自然乾燥、露光、現像を行って、ソルダーレジスト印刷を終えた。
【0011】こうしてソルダーレジスト印刷を終えた実施例の厚銅箔プリント配線板と、真空引きを行わない以外上記実施例と同様にソルダーレジスト印刷を終えた従来例の厚銅箔プリント配線板とを、 260℃、20秒間、半田耐熱性試験を行った処、従来例の厚銅箔プリント配線板は、ソルダーレジスト膜中に気泡を有する為、温度上昇により膨張し、表面にふくれが発生したが、実施例の厚銅箔プリント配線板は、ソルダーレジスト膜中に気泡が無いので、表面にふくれが発生しなかった。またソルダーレジスト膜の密着性評価をテープによる剥離試験にて行った処、従来例のものはふくれ部でソルダーレジスト膜が剥離したが、実施例のものはソルダーレジスト膜の剥離は皆無であった。
【0012】尚、本発明の厚銅箔プリント配線板へのソルダーレジスト印刷方法に於ける真空引きの条件は、ソルダーレジストインキの塗布厚、成分組成、塗布面積等によって変更はあるが、大概真空引き時間5〜25分、真空度 650〜3×10-4Torr、大気圧に戻す時間2〜8分が好ましい。
【0013】
【発明の効果】以上の通り本発明の厚銅箔プリント配線板へのソルダーレジスト印刷方法によれば、厚銅箔プリント配線板へ塗布したソルダーレジストインキから完全に気泡が取り除かれて、ソルダーレジスト膜に空洞が生じることが無く、厚銅箔プリント配線板の電気的特性に悪影響を及ぼすことがなく、形成されたソルダーレジスト膜は均一な厚さとなる。また、厚銅箔プリント配線板の場合に限らず、通常の厚さ(15〜40μm)の銅箔プリント配線板の場合でも気泡が除かれ空洞の無いソルダーレジスト膜を容易に得ることができる。


 
 


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