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ここから本文エリア アルビ、成果と課題2010年12月07日
今季の戦いを４日のホームゲームで終えたサッカーＪ１のアルビレックス新潟。全員で攻める戦術が成功し、１８チーム中９位となった。ただ、ゲーム後半など疲れた時の試合運びに課題が残った。一方、来季の移籍問題も気になるところ。ＭＦマルシオリシャルデスやＤＦ永田といった主力の浦和レッズ移籍が濃厚になった。（有田憲一） ◇ 開幕から８試合勝ちなしで一時は最下位に低迷するなどスタートダッシュに失敗。ただ第９節ヴィッセル神戸戦（５月１日）からは９試合負けなしの７勝２分け。今季最高の５位で前半戦（第１７節終了時）を終えた。 その後は司令塔のＭＦマルシオリシャルデス、ＦＷミシェウなどのけがの影響でもたついたが最後は９位。 今季はＤＦ千代反田、ＭＦ松下ら主力が抜け、シーズン途中ではＦＷ矢野がドイツに移籍。大幅な補強のない中、健闘したといえる。支えたのは、相手陣内でも素早くプレッシャーをかけて球を奪い、全員で攻める戦術だ。 シーズン当初は、攻守の入れ替わりが激しい中盤に選手を手厚く配置した布陣に変更。各選手の連係にてこずり、安易なパスミスなども目立った。しかし主将のＭＦ本間がヴィッセル戦を前に「もう一度、自分たちのサッカーを振り返ろう」と選手を前に語りかけ、修正に成功した。本間は「１年間、ぶれなかったことは大きい」と話す。 一方で残る課題は試合運びだ。第１８節以降、戦術に確信を持ったことで名古屋グランパス、鹿島アントラーズなど上位チームを相手に勝利。ただヴィッセルやＦＣ東京、京都サンガなど下位相手に勝利を取りこぼした。 後半戦の引き分け６試合はすべて下位チーム相手。うち後半に追いつかれたのが４試合。上位相手には集中力を発揮するが下位には「特に後半、全体がふわっと足が止まることがある」（ＭＦ三門）という。 ９０分間の中でこちらが疲れ、相手が攻勢にかかってきた中でも、球を奪って攻めるのか。もしくは守りに徹するのか。試合の流れを読んで全員が共通認識を持てれば無用な取りこぼしは減り、上位進出への足がかりになる。 ◇ シーズンオフに入り、注目されるのは選手の来季の動向だ。主力選手で今季で契約が切れるのは韓国代表ＭＦ�脹陛�（チョ・ヨン・チョル）、司令塔のＭＦマルシオリシャルデス、１８４センチの長身で技術も高いＤＦ永田の３人。そのうち今季、左ＭＦとして先発の座を獲得、１１得点した�脹陛�は残留が決定的。 ただ１６得点でランキング３位タイのＭＦマルシオリシャルデスは国内外で引っ張りだこだ。国内８クラブのほか、ＵＡＥ、カタールのクラブも獲得を申し出ていた。 国内で選択肢に残していた川崎フロンターレに断りを入れたため、浦和レッズが最有力。ただここにきてカタールのクラブの名も上がる。Ｗ杯２０２２年大会の開催が決定、近年は急速な経済発展を遂げている。国から各クラブに強化費が配分される。Ｗ杯開催で「配分が３、４倍にはね上がりそう」と関係者。 永田は浦和レッズへの移籍が決定的。これまでレッズと大宮アルディージャに絞って検討していた。２クラブは年俸４千万円（推定）とほぼ同じ条件提示をしたとみられ、アルディージャの監督は昨年までアルビの監督だった鈴木淳氏。本人は同氏のもとで成長した思いも強かったが、タイトル獲得の実績も豊富なレッズを選んだ模様だ。 ２人の穴はどうなるのか。マルシオリシャルデスのポジションは、外国人選手も含めて獲得を検討中。永田のあとには来季４年目を迎えるＤＦ鈴木大輔が入りそうだ。今季はリーグ戦５試合の出場にとどまったが、１１月の広州アジア大会では２１歳以下日本代表の主力として金メダル獲得に貢献、急成長している。
マイタウン新潟
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