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10回、アマラ・ゴーキャットジム(右)の顔面に右フックをさく裂させる多田悦子=大阪市ATCホール(撮影・浜畑利郎)
10回、アマラ・ゴーキャットジム(右)の顔面に右フックをさく裂させる多田悦子=大阪市ATCホール(撮影・浜畑利郎)
「WBA女子世界ミニマム級タイトルマッチ」(5日、ATCホール)
WBA女子世界ミニマム級王者の多田悦子(29)=フュチュール=が5日、WBC女子世界アトム級3位のアマラ・ゴーキャットジム(21)=タイ=を3‐0(100‐90、99‐91、99‐91)の判定で下し、4度目の防衛を果たした。アマラは昨年8月の初防衛戦で判定勝ちしたヤニの双子の姉。妹の雪辱を狙った相手を、見事に返り討ちにした。
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リング上を華麗に舞った。高速ステップでアマラの攻撃をいなし、鋭いパンチを次々と顔面にヒットさせる。最終ラウンドはさらにテンポアップし、連打をまとめてはカットアウト、カットイン。妹のリベンジに燃えるアマラを、完全に翻弄(ほんろう)した。
フルマーク1人を含む大差判定勝ちを収め、「今日はダンシングするつもりだった」と満面の笑み。4月のV3戦で左手人さし指を骨折したことで、「右」がパワーアップした。この日も中盤から左手が痛んだが、突き刺すような右ジャブと、連打の中の右アッパーで相手を圧倒した。「今までアッパーは少なかった。使えるようになってステップアップしたと思う」と“ケガの功名”を強調した。
世界戦前に韓流アイドル「U‐Kiss」がライブを行い、多くの女性ファンが集まった。アイドルに負けない華麗な試合を披露し、「結構『悦子ファン』になったと思うよ」と笑顔。V5戦は来年4月に同級暫定王者イベス・サモラ(メキシコ)との統一戦を予定している。
(2010年12月6日)