北海道の室蘭港で覚醒剤およそ5キロ、4億5000万円相当を所持していたとして、日本人と中国人の男ら3人が逮捕されました。海上保安庁や警察は、香港から入港した貨物船から持ち込まれたとみて、密輸ルートの解明を進めています。
逮捕されたのは、千葉県船橋市の無職、武田仁容疑者(38)と、香港から室蘭港に入港したシンガポール船籍の貨物船「サンオナー」の船員で(1920トン)中国人の男2人です。海上保安庁と警察、税関などの調べによりますと、3人は先月30日、室蘭港の岸壁で覚醒剤およそ5キロ、4億5000万円相当を所持していたとして、覚醒剤取締法違反の疑いが持たれています。捜査当局は、貨物船で麻薬が密輸されるという情報をつかみ、室蘭港に入港後、船員の動きなどを監視していました。その結果、船を降りた中国人の船員2人が港の公衆トイレに入り、当初持っていたかばんを持たずに出てきたあと、すぐに武田容疑者がトイレに入り、かばんを持って出てきたということです。税関の職員がトイレから出てきた武田容疑者を職務質問して、かばんの中の覚醒剤を見つけました。調べに対し、武田容疑者は容疑を認めているということです。捜査当局は、背後に何らかの組織が関わり、覚醒剤が貨物船から持ち込まれたとみていて、密輸ルートの解明を進めています。