東京外為:円急伸…G7直前「介入困難」見越し

2010年10月7日 21時58分 更新:10月8日 1時42分

 7日の東京、ニューヨーク外国為替市場で円が急伸した背景には、中国の人民元相場など為替問題が議論される見通しの先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)を前に、「政府・日銀が為替介入に踏み切るのは困難」と、通貨当局の苦しい立場を見越したドル売りの動きが急激に強まったことがある。

 市場では、政府・日銀が9月15日に為替介入した際の1ドル=82円86銭が「次の介入の目安」と警戒されていたが、7日の円相場はこの水準を軽々と突破した。

 米国は中国が6月に人民元相場を弾力化した後も「人民元相場は不当に低い」と主張、不満は欧州各国にも広がった。G7では、欧米各国が足並みをそろえて中国の為替操作を批判する可能性がある。米議会などでは日本の為替介入にも批判が出ており、G7直前に再び円売り介入に踏み切れば、会議の場で「日本は中国と同じ」と糾弾される恐れがある。

 このため市場では、「G7前の日本当局による為替介入はないとの見方が定着し、投機筋がつけ込む」(みずほコーポレート銀行の唐鎌大輔氏)展開となった。【大久保渉】

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