自衛隊とアメリカ軍による日米共同統合演習は、6日、4日目を迎え、石川県にある航空自衛隊小松基地では、攻撃に向かってくる戦闘機に対処する訓練が公開されました。
このうち、航空自衛隊小松基地では、6日、攻撃に向かってくる戦闘機に対処する訓練が行われ、一部が公開されました。日米両国のパイロットは、まず、基地の中で「ブリーフィング」と呼ばれる打ち合わせを行い、上空で相手と遭遇したときの動き方など手順を確認しました。ブリーフィングには、自衛隊トップの折木良一統合幕僚長と、アジア太平洋地域を管轄するアメリカ第13空軍のハーバート・カーライル司令官、在日アメリカ軍トップのバートン・フィールド司令官も視察に訪れました。このあと、航空自衛隊のパイロットはF15戦闘機に、アメリカ空軍のパイロットはF16戦闘機にそれぞれ乗り込み、日本海上空の訓練空域へと飛び立っていきました。航空自衛隊の戦闘機は、ほかの国の航空機が許可なく日本の領空に侵入するおそれがある場合、スクランブル=緊急発進して対処しています。おととし2月以降、領空を侵犯されたケースはありませんが、ことし9月までの半年間のスクランブルの回数はあわせて186回に上り、対象になったのは、ロシア機が80%に当たる149回、中国機が13%に当たる24回となっています。ロシアと中国は、いずれも「第5世代機」と呼ばれるレーダーに捕捉されにくいステルス戦闘機の開発を進めており、今回の演習には、性能の高い戦闘機への対処能力を高めるねらいもあるものとみられます。