このページの本文へ
時評コラム

花岡信昭の「我々の国家はどこに向かっているのか」

迫り来る「ジャパン・ナッシング」の悪夢

首相辞任とのバーターで懸案一挙解決の道も

 もっとも、鳩山首相は、予算の年度内成立、政治資金問題ともからめて、自身の進退とのバーターで懸案を一気に解決するという仕儀に出るかもしれない。7月参院選も迫ってくるという時期だから、党勢維持のためにはそれぐらいの荒業が必要になるだろう。

 名護市移設案で決着させようというときには、社民党の連立離脱という事態が予想される。国民新党も移設反対派を推薦していたのだから、どういう態度を取るべきか、微妙になる。

 社民党、国民新党との連立が必要だったのは、参院で民主党単独では過半数に達していないためだ。ならば、公明党との連携を模索することになる。この市長選で公明党は移設容認派を支持したのだ。補正予算案にも賛成した。公明党が自民党と微妙な距離を置いてきていることに留意すべきだろう。

 一方で、国民新党が鳩山首相の政治手腕に見切りをつけ、いわれている「第3極」の政治勢力結集に動く契機となるかもしれない。みんなの党、改革クラブ、平沼赳夫氏のグループなどとの連携である。それはそれで、政局展望としては興味深いが、基地問題のウエートを考えれば、そうした次元では済まない話になる。

トップセレクト企業・経営情報・通信パソコンライフ電子・機械環境建設医療時評ビズカレッジ特設新刊

このページの先頭へ

本文へ戻る