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国会閉会へ 不安と不信残したまま 12月3日(金)

 今国会がきょう閉会する。菅直人改造内閣が初めて臨んだ臨時国会だったが、暮らしの現実とはかけ離れた与野党のもめ事ばかりが印象に残った。

 景気の先行きが不透明になるなか、東アジア情勢が緊迫している。内政、外交の両面で待ったなしの課題がめじろ押しである。

 こうした情勢に日本の政治は立ち向かえるのか、不安を残した国会となった。菅政権だけでなく、野党の責任も大きい。

 与野党は1日の衆院議院運営委員会理事会で会期延長をしないことで合意し、予定の会期で閉会する運びとなった。

 政府が最大課題と位置付けた2010年度補正予算は何とか成立したものの、郵政改革法案など多くの重要案件を積み残したままである。「12月1日実施」の線が取りざたされた党首討論も行われていない。

 会期を延長し、さまざまな宿題に前向きに取り組む方法もあったはずだが、与野党はともに「けんか別れ」の道を選んだ。とくに国会終盤は野党から閣僚の問責決議が相次ぎ、“泥仕合”の様相を見せていた。

 不毛な対立が来年の通常国会に持ち越されれば、いまの政治の姿にうんざりする有権者は一段と増えるだろう。

 実りの少ない国会にした第一の責任は菅政権にある。9月の中国漁船の衝突事件で外交姿勢が厳しく問われる結果を招いた。映像流出事件や北方領土問題への対応も後手に回った。ここにきて北朝鮮の韓国砲撃も起きている。

 揺れ動く東アジア情勢にどう立ち向かうのか。政権の基本姿勢や首相のリーダーシップがいっこうに見えてこないのは問題だ。

 もとより「ねじれ国会」である。菅首相が「熟議」によって乗り切ろうとしたのであれば、まず理念と政策をはっきりと示し、それをたたき台に野党と粘り強く協議する必要があった。

 それなのに政権が右往左往する印象を与えてしまった。これでは土台のないところに家を建てるようなものである。

 問題は野党の側にもある。

 問責決議を仙谷由人官房長官や馬淵澄夫国土交通相へと広げた。可決後、自民党などが両氏の出席する国会審議には応じないといった態度に出た。いずれも疑問と言わざるを得ない。政局に持ち込みたい思惑ばかりが感じられる。

 直面する課題と真剣に向き合い、審議を深めるのは野党の役割でもあるはずだ。

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