臨時国会閉幕 補正予算成立も相次ぐ外交問題や閣僚責任問題で与野党の対立深まる
臨時国会が3日午後に閉幕する。菅首相が最重要課題と位置づけた補正予算は成立したものの、相次ぐ外交問題や閣僚の責任問題で与野党の対立が深まっている。
菅首相は「熟議の国会」を強調したが、結局、政策論議は深まらず、閣僚の失態などばかりが目立つ「物議の国会」で終わったとの印象がぬぐえない。
臨時国会は、3日午後の本会議で閉会するが、自民党と公明党は、問責決議を受けた仙谷官房長官と馬淵国土交通相が所管する同意人事案について、衆議院本会議での採決を欠席する方針。
自民・谷垣総裁は「これほど早く、これほど愚かな国民の信頼を失った政権はないと思います。今の政権を1日も早く退陣に追い込まなければならない」と述べた。
野党は、通常国会冒頭からの審議拒否も辞さない構えで、早期解散への圧力を強めている。
政府・与党内では「内閣改造」で局面打開を図るべきとの意見がある一方、政権の屋台骨・仙谷長官の交代には慎重論もあり、ある幹部は「改造しないともたないが、予算編成中は無理だ」と漏らしている。
臨時国会での内閣提出の法案の成立率は37.8%と、過去10年間で最低水準となる見通しで、低支持率にあえぐ菅政権にとって、有効な打開策は見当たらないのが現状となっている。
(12/03 12:46)