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長官辞任の可能性に言及 仙谷氏「兼務繁忙極める」 '10/12/3

 仙谷由人官房長官は3日午前の記者会見で、自身の進退について「法相を続けるつもりだ。専念することになるかもしれない。兼務は繁忙を極める」と述べ、官房長官を辞任して兼務の法相に専念する可能性に言及した。問責決議可決を受けながら官房長官続投は、来年の通常国会での政権運営が困難との判断もあるとみられる。

 法相にとどまる意向を示したことで野党側はかえって反発を強めており、発言は波紋を広げそうだ。ただ、仙谷氏周辺は「官房長官辞任を言ったものではない」と否定した。

 首相は法相ポストについて、今国会閉会後に人事を本格化させる方向。一方、民主党内では今国会後の内閣改造論が浮上している。首相は来年1月の通常国会開会までに改造の是非を最終判断する考えだ。

 仙谷氏は「法務行政が抱える問題は大きくて深い。方向性を持って一つ一つ実現していく決意に燃えている」と法相の責務の重要性を強調。その上で「今のところめどはない。任命権者である菅直人首相から何も言われていない」と述べ、最終判断は首相に委ねられているとの認識を示した。

 自民、公明両党は「問責決議を受けた閣僚との質疑には応じられない」として、来年の通常国会で仙谷氏と馬淵澄夫国土交通相が閣僚として出席する審議には応じない構え。自民党の逢沢一郎国対委員長は3日、仙谷氏の発言について「閣僚を辞任すべきだ。法と正義をつかさどる法務行政を適切に行えるとは思えない」と批判した。




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