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消えた菅首相の沖縄訪問 地元難色、仙谷氏「待った」 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:菅内閣
仲井真弘多(なかいま・ひろかず)沖縄県知事の再選から5日で1週間がたった。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設問題の打開に向け、菅直人首相は“秘策”として知事選直後の沖縄訪問を模索したが、閣僚間の足並みの乱れと沖縄県側の難色で先送りとなった。朝鮮半島情勢が緊迫する中、普天間問題の決着による日米同盟の再構築が求められる。しかし、この問題で迷走を重ね退陣した鳩山由紀夫前首相のように定見の欠如を露呈している。何の成算もないまま進めようとした首相の訪沖計画を検証した。(半沢尚久)
猶予は半年
「首相は必ず行くべきだ」
今月2日、沖縄問題に関する閣僚会議に向けた防衛省内の打ち合わせで、安住淳防衛副大臣は、北沢俊美防衛相の持論を代弁するように、4、5両日の首相の訪沖支持を強調した。
だが、当初「壮行会」と位置づけられていた2日の閣僚会議で、あっさり先送りが決まった。
「訪問の調整は続けてくれ。ただ、いきなり基地問題を話すわけにはいかないな…」
首相は会議で力なくつぶやいた。
首相が訪沖を検討し始めたのは、先月13日の日米首脳会談後だ。会談ではオバマ米大統領から来春の訪米を招請された。それまでに普天間問題を決着させてほしいと、事実上期限を切られたともいえる。