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通常国会:仙谷氏の進退焦点に

 参院で問責決議が可決された仙谷由人官房長官と馬淵澄夫国土交通相の進退問題が11年の通常国会に向けた焦点になる。特に仙谷氏は内政から外交まで取り仕切る「内閣の要」(政府関係者)。政府・民主党内では事態を打開するため内閣改造論も取りざたされるが、仙谷氏は3日の記者会見で、辞任した柳田稔前法相の後任を兼務している現状について「(法相補充の)めどはない。ずっとやるつもりです」と述べるなど、煙幕を張った。菅直人首相は3日夜、記者団に「法相の後任についてはじっくり考えたい。(内閣改造は)全く考えていない」と語った。

 それでも、大幅な内閣改造に備えて法相の補充人事を先送りしているとの観測は消えない。通常国会前に内閣改造によって仙谷氏が閣外に去れば、野党の批判をかわせるだけでなく、清新な顔ぶれで政権浮揚を図る計算も働く。民主党内の小沢一郎元代表を支持するグループからは「内閣改造で挙党態勢を築くべきだ」(ベテラン)と「脱小沢」路線の撤回を迫る声も上がる。

 仙谷氏は3日の記者会見で「衆院では(不信任案の否決によって)信任されている。審議に応じてほしいとお願いするが、それでも嫌となれば、なかなか難しい話だ」と述べ、仙谷氏の出席する国会審議の拒否を宣言している自民、公明両党を批判した。【野口武則】

毎日新聞 2010年12月4日 東京朝刊

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