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仙谷官房長官「辞意」発言はけん制?

 仙谷由人官房長官が3日、「辞意」とも受け取れる発言をしたとして、国会に一時緊張が走った。午前の会見で、自身の進退に触れた際「(兼務する)法相に専念せよという話になるかもしれない。任命権者である首相の意思」と発言。その後、「両方大事なので両方頑張る」と修正した。仙谷氏には、党内でも官房長官交代論が浮上。菅直人首相の対応が焦点となる中、仙谷流の「けん制」との見方もある。第176臨時国会はこの日、閉会した。

 「影の総理」といわれる仙谷氏が、官房長官の辞意を漏らしたとも取れる発言は、3日午前の会見で飛び出した。柳田稔前法相の更迭後、官房長官と法相を兼務しているが、参院で問責決議案が可決された自身の進退に触れた際「(兼務は)多忙を極める」と負担の大きさを訴えた。

 また「法務行政が抱える問題は、大きくて深い。方向性を持って1つ1つ実現していく決意に燃えている」と法相の重要性を強調。現段階で後任が決まる見通しがないとした上で「法相に専念せよという話になるかも分からない。任命権者である首相の意思(次第)だ」と述べ、首相の判断次第で法相に専念することになる可能性を示唆。これが騒動の発端になった。

 しかし、仙谷氏はその後、国会内で報道陣に「(官房長官、法相とも)両方大事なので両方頑張る」と“修正”。午後の会見では「すべては、人事権者の首相の意思だということを一般論で話しただけだ」と述べ、辞任を否定した。

 馬淵澄夫国土交通相とともに参院で問責決議を可決された後も、続投に意欲をみせてきた。それだけに、午前中の発言をめぐり、さまざまな見方が出ている。

 今国会中の言動には党内でも批判が強く、「仙谷さんが内閣にいると、国会運営の展望が描けない」(中堅議員)と“更迭論”も浮上。仙谷氏を幹事長に横滑りさせ、岡田克也幹事長を官房長官に充てるウルトラC計画もあるという。一方で「もし菅首相が仙谷氏を切れば、内閣は空中分解」(官邸関係者)との危機感も。仙谷氏の命運を握る菅首相は、通常国会までの内閣改造も模索。改造に踏み切る場合、“仙谷氏頼み”を続けるか、解消するかが最大の焦点だが、仙谷氏は先手を打って「自分のクビを本当に切れるのか、とけん制したのではないか」(関係者)。過去に胃がんの手術をしたこともあり「兼務は多忙」発言は、本音のSOSとの見方もある。

 「居座り」との批判がある中で起こった仙谷氏の辞意騒動。与野党対決激化で、来年は通常国会冒頭から波乱が予想される。臨時国会最終日、「仙谷時代」に不穏な空気が漂い始めた。

 [2010年12月4日8時13分 紙面から]


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