■発言は軽くないが、国会が閉じてうやむやのようだ
【宮崎日日新聞のコラム】………人前ながら恥ずべきような発言をしたのは民主党の中井洽(ひろし)衆院予算委員長だった。天皇、皇后両陛下を待つ間に秋篠宮ご夫妻に「早く座れよ。こっちも座れないじゃないか」と。参院議場であった議会開設120周年記念式典のときだ。
声の程度などは分からない。周囲の議員が聞いた。野党などが「極めて失礼だ」と批判し、懲罰動議も出した。現職もさることながら前に法務大臣や国家公安委員長もして屋漏に愧じずを地でいくような経歴だ。発言は軽くない。が、国会が閉じて、うやむやのようだ。
詳細を知りたくて事務所に電話を入れた。誰も出てこない。菅首相はこの国会に熟議を望んだ。熟はつらつらの意で十分な相談で乗り切りたかった。あべこべに言葉は軽く踊る失言国会になって仙谷官房長官は参院で問責を決議された。
閣僚らの責任を問う問責に法的なしばりはない。でも、過去の3例ではいずれも波乱につながった。「支持率が1%になっても辞めない」。首相がそう言ったとしても閣僚らに屋漏に愧じずの気持ちぐらいはないと、一寸先の闇はもっと迫る。(2010年12月6日付「くろしお」)全文を読む
◆自民など、中井氏の懲罰動議提出 秋篠宮「座れ」発言
【共同通信の記事】自民、みんな、たちあがれ日本の3党は1日、議会開設120年の記念式典で、秋篠宮ご夫妻に対し「早く座れよ」と発言したとされる中井洽衆院予算委員長について「極めて非礼な振る舞いで国会の権威を著しく汚した」と懲罰動議を衆院に提出した。
一方、民主党は、記念式典の最中に携帯電話が鳴った自民党の逢沢一郎国対委員長について「本会議場の秩序を乱し国会の品位を傷つけた」として懲罰動議を衆院に提出した。
自民党は1日の衆院議院運営委員会の理事会で「秋篠宮ご夫妻に極めて失礼で、衆参両院の権威を著しく汚す」と批判。民主党側は「議員本人に確認する」とした。
これに関連し、みんなの党の渡辺喜美代表は国会内で記者団に「中井氏は土下座しておわびすべきだ」と強調。共産党の穀田恵二国対委員長は記者会見で「コメントに値しない」と述べた。………(2010/12/01 19:11)全文はこちら
◆秋篠宮さまに「早く座れよ」? 民主議員がと桜内氏
【共同通信の記事】みんなの党の桜内文城参院議員は30日、参院本会議場で29日に開かれた議会開設120年の記念式典で、民主党議員が秋篠宮ご夫妻に対して「早く座れよ」と発言したと自らのブログに掲載した。これに関連し西岡武夫参院議長は記者会見で、発言者について調査する意向を表明。自民党の逢沢一郎国対委員長も「許されない発言」と事実確認をする考えを示した。
桜内氏のブログによると、秋篠宮ご夫妻は議場内で天皇、皇后両陛下の入場までずっと起立されていた。その際、民主党のベテラン議員から「早く座れよ。こっちも座れないじゃないか」との発言が飛び出したという。………(2010/12/01 00:14)全文はこちら
【ヒ素を取り込んで成長する細菌】情報界では「ヒソヒソ系」がまん延/政治をただすような人道モンスターも出てきてほしい……
■ヒソヒソ系 【北海道新聞のコラム】米カリフォルニア州の塩水湖で、猛毒のヒ素を食べて生きている細菌が見つかった。これまで地球上の生物は、炭素や水素、酸素、窒素、硫黄、リンの6元素が無くては生きられないとされていた。この細菌はリンの代わりにヒ素を体内に取り入れて元気に生きていけるそうだ……… ▼一方、情報界では「ヒソヒソ系」がまん延している。内部告発サイト「ウィキリークス」が米外交公電を次々に暴露。「国際社会への攻撃だ」とクリントン国務長官を怒らせている ▼他国の首脳を「無能」呼ばわりする歯に衣(きぬ)着せぬ報告は、本来なら表舞台に登場しない内輪の「ひそひそ話」の類いだろう。それが世界中にばらまかれた。評された側は無視を決め込んでも内心は面白かろうはずもない ▼告発には権力犯罪を暴く意義がある。私たちに必要なのは玉石混交の情報流出行為に惑わされずに、落ち着いて正邪を見極める「リンリ(倫理)…【続きを読む】
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東京、新青森駅から一番列車 <東奥日報>号外 1面はこちら 2面はこちら 青森は、東京とひとつづきに【東奥日報のコラム】ふるさと。美しく心に響く。「語感の辞典」という名の新しい辞典によれば、ふるさとは、やわらかい、やや詩的な言葉だという。日本語には、郷里(きょうり)、出身地という言い方もある。意味するところは似ていても探してみれば、折々、ぴったり似合う言葉がある。 ふるさとという響きには、情がこもる。ゆとりなくぎすぎすして、不安続きの世知辛い世の中。「出身地は?」「郷里はどちら?」と聞くよりも、こう聞いてみるのがいい。「ふるさとはどちらですか?」。親しみがわき、えもいわれぬ懐かしさがよみがえる。 きょうは東北新幹線全線開業の日。青森は、東京とひとつづきに。…(2010年12月04日付「天地人」)全文はこちら 「日本線」【デーリー東北のコラム】日本線」と聞いてピンとくる人は、…【続きを読む】
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わが身に置き換えて考えるきっかけを与えてくれる【沖縄タイムスのコラム】 良くも悪くも有名人のニュースは、わが身に置き換えて考えるきっかけを与えてくれる。最近では、歌舞伎俳優の市川海老蔵さん(32)の傷害事件だろうか ▼関係者の証言などから、どうやら純粋な被害者ではなく自らがまいた種の恐れもあるとして、ワイドショーをにぎわせているが、要は酒絡みのトラブルだ ▼酒を飲むとリラックスするのは、アルコールが脳の機能を抑えるためだ。思考力が鈍り理性が働かなくなるせいで、後先考えずに散財したり、おとなしい人が暴言や奇行で周りを驚かせるのはよくある話だ ▼身内の笑い話ですめばいいが、度を越すと健康を害したり、警察ざたになったりすることもある。アルコールの問題を抱える人は、そうでない人に比べて暴力のリスクが12倍も高い、との報告もある ▼自らの断酒の闘いを記した「飲んで死にますかやめて生きますか」…【続きを読む】
- 【河北新報の社説】少年に死刑判決/裁きの負担重すぎないか
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トップが決断してこそ、ものごとが前に進むのもこの国の常【南日本新聞のコラム】「タレントだからできるんだ。サラリーマンは休みたくても休めない」。育児に積極的な「イクメン」として知られるつるの剛士さんが育児休暇を宣言したとき、反発する意見が多かったという。 つるのさんは第4子誕生を機に、2カ月休業した。弁当を作って上の子を送り出し、他の家事もこなした。妻と過ごす時間も増え「地域とのかかわりなど、仕事をしているときには見えないことがいろいろ分かった」と話す。 少子化対策や女性の就業維持を目的に、厚生労働省がイクメンを増やすプロジェクトに取り組んでいる。東京で関連イベントがあり、招かれたつるのさんが話していた。 広島県の湯崎英彦知事は育児のために1日数時間の休みをとると宣言して波紋を広げた。勤め人としては、自分が休んだら同僚の負担が増えないか気になる。まして多忙で危機管理が問われる知事…【続きを読む】
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■改定からは病んだ現代社会の姿も浮かび上がる 【岐阜新聞のコラム】金華山に築かれていた城の名前を岐阜城に改めた織田信長もほっとしているかもしれない。日常、社会で使われる漢字の目安となる常用漢字表に「阜」の字が加えられた。 ▼県民にとって「岐阜」は常用している文字であり、新鮮さを感じることはない。むしろ、常用漢字に入っていなかったことに驚いた県民も少なくないのではなかろうか。取りあえずは地名表記の市民権を得たかのような、不思議な気持ちにもなる。……… ▼きのう内閣告示された新しい常用漢字表は、これまで1945あった文字に196字が追加、5字が削除され、2136字に改定された。従来の常用漢字の中にも音訓が見直された字もある。……… ▼社会の変化に合わせて追加もあれば、削除もあるのが常用漢字。新たに加わった府県名の字は「遅ればせながら」の感もあるが、気がふさぐ意味の「鬱(うつ)」や刑罰で使われ…【続きを読む】
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■不幸で複雑な境遇だったからこそ、共感を呼ぶ作品が生まれたのだろう【南日本新聞のコラム】ビートルズの曲が先月からインターネットで配信されている。解散から40年たっても人気は衰えない。時期を合わせるように東京ではメンバーのジョン・レノンの少年時代をモデルにした映画「ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ」が公開されている。 ▼ジョン少年には2人の母親がいる。ほかに家庭を持つ奔放な実の母と、その姉で厳格な育ての母だ。少年は実母の愛情に飢えているが、大人の都合に振り回されて満たされることがない。その影響か素行が悪く、学校では問題児扱いされている。 ▼ロックンロールと仲間に出あい、やっと前向きになりかけたとき、実母が不慮の死を遂げる。14歳で母親を亡くしていたポール・マッカートニーと、痛みを分かち合う場面に心が震えた。 ▼悲しみに耐えて彼らは音楽に生きる決心を固め、一歩を踏み出す。いつまでも…【続きを読む】
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女子200メートル決勝 23秒62でゴールする福島千里=奥体スタジアム(共同)その姿は空を自在に舞う「飛天」 【北海道新聞のコラム】 無駄な力の抜けた上体。伸びやかなストライド。風になびく黒髪。まるで宙を行くかのようだ。その姿は空を自在に舞う「飛天」を連想させた ▼十勝管内幕別町出身の福島千里さんが、中国・広州で開かれているアジア大会の陸上女子100メートル、200メートルで2冠に輝いた。日本女子では初の快挙という。第一目標だった100メートル優勝直後のインタビューで、「やっぱり、すごくうれしくて。やっぱ…すごくうれしいです」と答えていた。素直なコメントに、こちらもうれしくなった ▼福島さんは一昨年の北京五輪100メートルに日本選手として56年ぶりに出場した。アジア大会100メートル優勝は44年ぶりという。はるかな時の隔たりをさっそうと駆け抜けている。まだ22歳。2年後にはロンドン五輪…【続きを読む】
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