菅直人首相は６日午前、首相官邸で社民党の福島瑞穂党首と会談した。来年１月召集の通常国会で審議する2011年度予算案と関連法案の成立に向けて協力を要請する。福島氏は政府・与党が月内に閣議決定する新たな防衛計画の大綱（防衛大綱）で武器輸出三原則を緩和しないよう求める。
これに関連し、仙谷由人官房長官は６日午前の記者会見で「社民党の政策と私どもの政策は基本的なところで重なり合っているところもあるし、違っている部分もある。議論をして国会運営にも政策の実現にも協力していただきたいというのが基本だ」と語った。
与党は衆院で法案の再可決に必要な３分の２の議席に満たないが、社民党の賛同を得られれば、与党系無所属議員も含めて３分の２以上となる。通常国会では同予算案と関連法案の成立が焦点となる見通しで、首相は社民党と連携を強化することで政権運営を安定させる狙いがある。
社民党は今年５月、沖縄の米軍普天間基地移設問題をきっかけに連立を離脱。その後は法案ごとに対応する方針を決め、先の臨時国会で仙谷由人官房長官と馬淵澄夫国土交通相への問責決議に野党として唯一反対したほか、今年度補正予算にも賛成した。福島氏は首相との会談で、労働者派遣法改正案の通常国会での成立についても確約を取り付けたい考えだ。
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