裁判員裁判

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裁判員裁判:会社役員殺害の少年に不定期刑判決 /埼玉

 さいたま市の住宅リフォーム会社役員の小林照忠さん(当時31歳)を殺害したとして、殺人罪などに問われた少年(19)の裁判員裁判で、さいたま地裁(井口修裁判長)は求刑通り、懲役5年以上10年以下の不定期刑を言い渡した。判決は「極悪非道な犯行で、法定の最も重い刑を科すのが相当」と述べた。

 判決によると、少年は昨年5月、元住吉会系暴力団員、木村康太郎被告(37)=殺人罪などで起訴=らと共謀し、小林さんを岩槻区の資材置き場に運び、窒息死させ遺体を埋めた。判決は「ささいなきっかけで落ち度のない一般市民が犠牲になった。被告は重要な役割を果たした」と指摘した。

 少年の処遇が争点となった。裁判員を務めた男性(69)は会見で、少年の更生の観点から「保護者らにも指導の及ぶ少年院で過ごす方が、労働時間の多い少年刑務所より良いとも思った」と話した。ただ、「裁判官から『(犯行の)事実で(量刑を)判断して』と言われて(気持ちが)変わった」と、揺れる心情を語った。

 裁判員の50歳代の女性は、暴力団とかかわりのある事件だった点から、「法廷から帰るときに『傍聴席にもしかしたら(関係者がいるのでは)』との恐怖感があった」と明かした。【平川昌範】

毎日新聞 2010年4月27日 地方版

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