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日本フィギュア界の至宝!! グランプリファイナル3位
 荒川 静香さん


あらかわ・しずか
 1981年宮城県出身。私立東北高校卒業。教育学部4年。フィギュアスケートを始めた小学生時代にすでにトリプルジャンプを跳ぶ。16歳で長野オリンピック出場。昨年の冬季ユニバーシアード、国体(成年の部)、冬季アジア大会優勝。世界大会のグランプリファイナルにも2年連続出場し、見事3位に。今、世界で最も注目されている日本女子フィギュア界期待の星。「しーちゃん」の愛称で多くのファンに親しまれている。
 「音楽が体の中に入ってきて、自然に体が動き出すんです。演技中は音楽を聞くことに集中します」。高度な技術力を凝縮させた、流れるように美しいスケーティング。すらりとした長身によるダイナミックかつ繊細な表現。荒川さんの創る氷上のドラマが観客を魅了する。

 「ひらひらしたスカートがかわいい」とフィギュアスケートを始めて以来、メキメキと頭角を現し、「早熟の天才」と騒がれた。だが、スケートと真剣に向き合いだしたのは、ほんの数年前の大学2年の時という。当時の佐藤久美子コーチとの練習の中で、スケートの魅力と「スケートが好き」という思いを心底実感できた。「やめて何か他のことをしてもいいか」と何気なく思っていたスケートを、体力の許す限り続けていこうと決めた。

 しかし、勝利への“飢え”を活力にする選手が多い中で、彼女には「勝ちたい」という意識がほとんどない。「満足のいくスケートができたら順位は気になりません」。冷静に自己と向き合い続け自分のスケートを高めていく。周囲に流されず、あくまでもクールで凛とした姿勢に、荒川静香の強さがある。

 調子が悪いときは最低限の練習で即、帰る。「翌日まで引きずって毎日の“良い循環”を壊したくない。開き直りが早いんです(笑)」。不安要素はさっさと自分で取り除き、プレッシャーのかかる大舞台への自己管理も万全。4年間文武両道を貫いた自負もある。

 エキシビションなどの経験から、将来はプロのアイスショーの舞台を目指す。「勝敗を決めるより、『みんなに見てもらいたい!』と思えるスケートをしていきたい」。だが、大きなショーに参加するには、現役時の成績が大きく影響する。「プロ転向の時期など、将来を考えたくもなるけれど、今は現役選手として着実に1年1年やっていけば、自然と道はできるはず」と信じ、自分のスケートの極みを求め、今日も彼女はリンクに上がる。

(2004年1月15日掲載)


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