千歳・恵庭のニュース

説教は無駄 恵庭で依存症看護学会

(2010年11/8)

依存症について考えた学術大会

 アルコールや薬物依存症を考える日本アディクション看護学会の学術大会(北海道アルコール看護研究会共催)が6、7日、恵庭市の北海道文教大学で開かれた。

 道内初開催。医療、福祉関係や患者とその家族ら200人余りが参加した。6日に基調講演とシンポジウム、7日は分科会が開かれた。

 札幌医科大学医学部神経精神医学講座の斎藤利和教授が「アルコール依存症の今日的課題」と題して講演し、アルコール依存症の診断基準や症状から治療まで分かりやすく解説した。

 この中で教授は「(アルコール依存者に)説教することほど無駄で腹の立つことはない」とユーモアを交えて述べ、「自尊心に働き掛けながら傾聴して。『大変だねえ』と共感的理解を」とアドバイスした。

 さらに「治療の前提はしらふでどう社会性を回復するか」とし、「集団療法は極めて有効。断酒会は(治療の)プロにとっても先生」とも。日常生活から支援することが大切、とも述べた。