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【社会】B級グルメ、東海も続々参入 観光客増や商品展開も「一過性ではダメ」2010年12月4日 夕刊
親しみやすさと安さを売りにし、地域で売り出すご当地料理「B級グルメ」が各地に誕生している。全国のB級グルメを集めた「B−1グランプリ」はことし5回目を迎え、過去最多の46団体が参加する盛り上がりぶりで、中日本大会も初開催。B−1に出場した東海地方の代表格を中心に、地域でグルメを育てる意義や課題を探った。(各務原通信部・久下悠一郎、豊川通信局・志方一雄、四日市支局・福岡範行) ■増やせ協力店B−1には第2回から連続参戦している岐阜県各務原市の「各務原キムチ」は一昨年の大会で3位入賞の実績を持つ。もとからあったものではなく、ゼロから開発したのが特徴。韓国ドラマブームに乗じて開いた催しをきっかけに、食材として白羽の矢が立ったのがキムチだった。
B−1にはキムチ鍋として出したので、多くの人が食べたがるのはやはり鍋。しかし、市内で各務原キムチを提供する50数店のうち、鍋を出すのはまだ数店だけだ。開発した「キムチ日本一の都市研究会」と市観光協会の会長を兼ねる井上克彦さん(71)は「盛り上がった火を消すのは惜しい。協力店を増やし、もっと輪を広げないと」。 地元産ハクサイでキムチを作る店を増やしたり、鍋に適した野菜を栽培したりするなど地産地消を意識した仕掛けも芽生えてきた。 ■呼び込め観光客愛知県豊川市からB−1に参戦した「豊川いなり寿司(ずし)」はことしの大会で6位入賞と健闘した。選んだ作戦は「たくさん作る」。過去最高だった「横手やきそば」(秋田県横手市)の1日5000食を上回る6000食を目指した。米飯は衛生上の制約で、狭いプレハブ内での調理が義務付けられたが、握る、載せる、詰めるの3工程に分け、人や机をセンチ単位で配置。握りすぎて腕を腫らす負傷者も出たが、見事6000食超を達成した。
B−1に出した「わさびいなり」はレシピを公開し、10店で提供。豊川稲荷周辺で売られるいなり寿司目当ての観光客も増えている。市観光協会事務局長の平賀菜由美さん(41)は「一過性では意味がない。市民がいなり寿司を宣伝し、豊川に来る人が増えたら」。寿司店が切磋琢磨(せっさたくま)する環境をどうつくり、市民にどうPRするかに知恵を絞る。 ■上げよイメージ三重県四日市市の「四日市とんてき」は、多彩な商品開発でPRする。とんてき協会代表理事で四日市大准教授の小林慶太郎さん(41)は「四日市と聞いて、公害以外に連想する名物をつくりたい」。直接の経済効果より、まちのイメージアップが目標だ。
2年前のとんてきソースを手始めにコンビニ弁当やスナック菓子へと種類を拡大。いずれも商品名に「四日市」を入れた。ことしのB−1初出場で、テレビを通じ全国に知られるようになった。 市内にはとんてきののぼりを掲げる料理店も目立っており、県外からの来店客も増えた。小林さんの狙いは市民が「四日市にはとんてきがある」という誇りを持つこと。「みんなで育てようと思われる存在にしたい」と話している。 B−1を主催する「愛Bリーグ」(東京)事務局長俵慎一さん(45)は「売るのは食やモノではなく、まち」と語る。B級グルメを地域に根付かせ、活性化につなげる。飽くなき取り組みは続く。 【愛知県】 瀬戸焼きそば(瀬戸市) とよた五平餅(豊田市) 豊橋カレーうどん(豊橋市) 【岐阜県】 奥美濃カレーひっちゃく棒 めいほう鶏ちゃん(郡上市) 下呂鶏ちゃん(下呂市) 黒からあげ、関あゆ丼(関市) 【三重県】 亀山みそ焼きうどん(亀山市) 津ぎょうざ(津市) 牛汁(名張市) とばーがー(鳥羽市) 【各務原キムチ】 ドラマ「冬のソナタ」で知られる韓国・春川(チュンチョン)市との姉妹都市提携をきっかけに、商議所、JA、飲食店などでつくる「キムチ日本一の都市研究会」が2005年にブランド化。各務原特産のニンジンと春川特産の松の実を使うのが条件。 【豊川いなり寿司】 豊川市には100店のいなりずし販売店があり、うなぎや豚カツを載せた変わりいなりも豊富。市内予選で代表に選ばれ、B−1初参戦した「わさびいなり」は、ごはんにわさびを塗り、葉ワサビをトッピング。油揚げの甘さとわさびの辛さが絶妙だ。 【四日市とんてき】 分厚い豚肉を、ニンニクと濃いめのソースにからめて焼き、大量のキャベツを添える。60年ほど前に市内の中華料理店に初登場したと言われる。火を十分通すため、一枚肉に切れ目を入れたグラブ形が基本だが、サイコロ形に細かく切ったものも。 PR情報
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