軍事評論家=佐藤守のブログ日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

■軍事を語らずして、日本を語るなかれ!!■

2007-03-26 災害は忘れた頃にやってくる!

災害は忘れた頃にやってくる!

 昨日の能登半島地震は、比較的人的損害が少なかったのは不幸中の幸いだった。今朝のニュースでは家屋などの被害状況が報じられているが、土地柄か、日本家屋の“古民家”の被害が多いようで、それが逆に人的被害を少なくしたと思われる。コンクリートのビルだったら、瓦礫の下で窒息する人が出てもおかしくなかったろうが、木造建築の利で負傷者が少なく阪神淡路大震災のような火災が出なかったのも幸いした。しかし、被災地ではこれからの復興が大変だろう。ご老人方が目立つ様でもあり国の支援を期待したい。

 ところで、書斎整理中の私は出てくる過去の思わぬ“古物”の整理に時間ばかりかかっている始末。昭和40年代の新聞切抜きには「歴史は繰り返す」ことを証明している様な記事が目立ち思わず日付を確認する。雑誌や週刊誌の切り抜きも同じである。案外人間の進歩は遅い?のか同じ地点で廻り続けているのかもしれない。

 

 ところで今朝の「産経抄」は、日米関係がギクシャクし始めたことを憂い、先日亡くなった椎名素夫氏の日米関係修復のエピソードを書いているが、世の中には、表に出ることなく裏で国家に貢献して消えて行った方々がいかほどいることか思い知らされる。過去の日米関係もそうであった。70年ほど前の、日米関係、日中関係を読む限りにおいても、多くの人たちが「犠牲」になっていることが分かる。

 当時の日本は、そんな人々の努力にもかかわらず、回避すべき「日米開戦」に踏み切って、血みどろの戦いをした挙句、東京始め主要各都市を焼き払われ、広島、長崎で“原爆実験”をされ、1945年8月、ついに天皇のご聖断で矛を収めるに至った。そしてその直後、大陸を占領していた日本軍の武装解除に成功した中国国内では連綿として継続されていた国共内戦が復活し、ソ連の支持を得ていた毛沢東が大陸統一に成功、1949年、蒋介石は台湾に逃げた。余勢を駆って毛沢東は引き続きチベットなどを侵略するが、1950年にその間隙を突いた金日成が朝鮮半島統一に踏み出した。最初は不意を突かれた米軍は釜山近辺まで追い詰められたが、マッカーサーの反撃で再び38度線以北まで追い返した。ここで漸く米国は「日本を無力化したこと」の間違いに気付き、日本再軍備を命令するが、疲弊した日本は「警察予備隊7万人」の創設でお茶を濁し経済復興に全力を挙げた・・・。簡潔に第二次世界大戦終結後の国際情勢を書けばこんなストーリーになるのだろう。

 つまり、米国は、国際共産主義の「ワナ」に嵌っていたことに気付くのが遅かったのである。日本もそうであった。そして米国は、甚大な人的被害を出した第二次世界大戦は、ソ連共産主義の建設に貢献しただけであったことに漸く気がついた。 しかし、戦後、世界のリーダーに“昇格”した米国は、それまでの「不干渉主義」「孤立主義」を忘れて“世界の警察官”を意識して各地の紛争に介入する。そして「昨日の敵は今日の友」、日米関係は太平洋を挟んだ絶対的な安定基盤として、戦後60年間機能することになる。しかし、日本だけは占領下で与えられた「新憲法」にしがみつき、時代の変化をまともに見ようとはしなかった。その結果、友好国・米国民から「安保ただ乗り」の「ダーティ“ジャップ”」とみなされ、事あるごとに「摩擦」を生んできた。

「その後も日米関係にほころびが見つかるたびに、修復に奔走した」椎名氏はもう居ない。米国側にも椎名氏の秘書であったグリーン氏や、アーミテージ氏らのような「長年の友人達がブッシュ政権から離れたことが、現在の事態を生んだともいえる」と産経抄子は書いた。

 この事態が続けば「今日の友は明日の敵」になりかねない。歴史は繰り返す!災害は忘れた頃にやってくる!

 70年前も、コミンテルンは日中間の戦争拡大を、中国国民党内に潜入させた共産分子に指令し、ついに「盧溝橋事件」で日中開戦に成功した。それでもわが身に危険が迫ることを避けるため、用心深いスターリンは日米間の戦争をけしかけた。そして、あろうことか、近衛政権はその罠にまんまと嵌り、日本政府は、米国政権内に潜入していた共産分子の手による「ハルノート」で、コミンテルンの思いどうりに「日米開戦」に踏み切った。その結果、スターリンが喜んだのは当然だが、毛沢東もほくそ笑んだ。そして念願かなって大陸統一に成功する。朝鮮戦争では、何時寝返られるか分からない降伏した「国民党軍将兵」を、「中国義勇軍」という名目で参加させ、「人海作戦」で米軍の手によって「合法的?」に始末させ、国内の脅威を取り除いた。

 いま、産経抄子が心配するように、日米間の亀裂を喜ぶのは、中国であることは疑う余地は無い。米国下院で問題になっている「従軍慰安婦」問題は、中国工作員の手になる「ハルノート」であろう。それに手を貸しているのが、尾崎秀美・ゾルゲを支援して「日米開戦」に寄与した朝日新聞であるという構造が、まさに70年前の「歴史が繰り返す」事の証明である。

 4月には中国の温家宝首相が来日する。その前の今月末に、ブッシュ大統領の「黒子」であるといわれているキッシンジャー氏が来日し、日本のテレビにも出演するという。彼の来日は何を意味しているのか? 多分、4月末から訪米する安倍首相に何らかのアドヴァイス?をするのであろうが、察するところ、それは「日本再軍備」ならぬ「核武装進言」なのかも知れない。

 6者協議の進展も、北朝鮮如きに振り回されて「大国・米国」のメンツ丸つぶれ、その上、60年間以上も緊密な「安定基盤」であった日米関係がぐらつく要因にもなっている。それならば、いっそその実力も信頼もある日本に「核武装」させて、東アジアのミリタリーバランスを維持させるのが効果的だ、と判断してもおかしくは無い。案外、中国も、対ロシア戦略上からも「黙認?」するやも知れぬ。

 キシンジャー氏来日、温家宝首相来日、そしてその仕上げとしての安倍総理の訪米・・・。こう考えてみると、ぬるま湯につかったような状態であった我が国周辺にも、戦後構造の大きな変化の予兆がするが、こればかりは能登半島地震のように、「忘れた頃にやってくる災害」にしてはならない。

weirdo31weirdo31 2007/03/26 13:02 ブッシュ大統領の「黒子」であるといわれているキッシンジャー氏が来日し、日本のテレビにも出演するという。彼の来日は何を意味しているのか? 多分、4月末から訪米する安倍首相に何らかのアドヴァイス?をするのであろうが、察するところ、それは「日本再軍備」ならぬ「核武装進言」なのかも知れない。

weirdo31weirdo31 2007/03/26 13:57 知らないうちに引用部だけが送信されてしまいました。投稿部は

キッシンジャーが来日すると言うことは初めて知りました。私は彼の役割は、最近の米中のただならぬ蜜月ぶりからみて、アメリカはまた、中国に幻想を抱き始めている、いや戦前の妄想を依然として抱き続けているという気がしてなりません。

市場経済が浸透すれば、中国もアメリカ並みの自由主義国家になると妄想しているように思えてなりません。

キッシンジャーの来日の目的は、恐らく阿部首相に拉致問題でもっと柔軟な態度を要求するのではないかと危惧します。

匿名匿名 2007/03/26 14:13 キッシンジャーが核装備進言? そんなこともあるかもしれません。策謀家ですから。以前、日本は核を持つと予測めいたことを言っていました。ともかく、彼は親中ですから。日本の方を脅威に思っているのでしょう。中国は腐敗した文明ですから、真の国力は発揮できない。御せる相手と考えているのでしょう。

今の日本の危機は幕末のようでもあり、元寇の役のようでもある。アメリカとは不平等条約を結んでいるかのようで、中国はかっての清王朝ほどに存在感を増してきた。半島は政権が左右どっちに転ぶか分からないくらいふらふらしているのは幕末の頃と同じだ。元寇の役に似ているのは中韓合作で反日政策をとって、元軍と高麗軍が玄界灘に攻め込んできたのと同じだ。今回は情報戦と金で攻めてきた。南京虐殺・慰安婦と世界と日本国内に凶悪日本を信じ込ませようとしている。そして巨大中国市場の飴とパチンコマネーで日本の腑抜けになった政治家経済人を操っている。儒教文化圏お得意の謀略と賄賂だから、武と正直の国の日本は押されっぱなしだ。法治国家になっても、いまだに儒教だ孔子だとありがたがっているのにはあきれる。そんなことでは今回は上陸を許してしまうかもしれない。かっては奮戦して上陸を許さなかった故の神風だった。中国の軍門に下れば日本人は消滅されよう。アメリカは日本文化を断とうとしたが、中国も同じだが、さらに混血政策で日本人の血も消し去るだろう。対策を立てなければ、皇統につながる御方と品行にすぐれ賢い青年男女さらに三種の神器に相当するものを密かに海外にだす。いつの日か日本列島に帰還するために。おっと、悲観シナリオになってしまった。いや、日本はまだまだ戦える。友好国家国民もたくさんいる。敵の内情も安泰ではない。七生報国。七回殺されても生き返って国のために闘う。その準備にかかろう。

小針政人小針政人 2007/03/26 15:04 さすがですね。勉強になります。でも、ひとつだけ質問をさせて下さい。

>回避すべき「日米開戦」に踏み切って

という部分は、佐藤さま個人が「回避すべきだった」とお考えになられているということでしょうか。「座して死を待つ」という選択をするべきだった、という意味でしょうか。不躾な質問で、誠に申し訳ありません。私の誤解なら謝罪いたしますので、お答え下さいましたら幸いです。

satoumamorusatoumamoru 2007/03/26 16:29 丁寧且つ真剣なコメントにいつも感謝しています。キッシンジャーは「日本が核を持つことは近代国として当然」と過去に発言していますが、米中国交回復時に中国と相当な関係を結んだ、といわれていますから“要注意”であることは事実でしょう。
 また、今のアジア情勢は、元寇、日清戦争開戦直前・・・に似ているというご意見にも同感です。
小張様>のご質問については、当時の世界情勢を勘案して、我が国の“実直すぎる”外交と、情報戦に疎かったという意味での反省ですが、回避手段としては例えば「ハルノート」を世界に公表する、というようなPR戦術もあったのではないでしょうか。しかし我が国は2国間の会議である以上、公表を“汚い・不誠実行為”だと思い込んでいたのでは?と感じるのです。<国際情勢は複雑怪奇>という名セリフを発して辞めた首相がいたくらいですから、複雑怪奇な手法をとっても一向に構わなかったろうに、と思うのです。また、当時は情報をごく限られた者たちだけで分析していた様であり、それでは周知を集めるということにはならず、限界があります。仮に「座して死を待つ」行為を取っていたとしたら、ルーズベルトは英国救援のキッカケを見出せたかどうか?ドイツと対決する理由を見つけられたかどうか?大変興味深い気がします。
 イラク紛争でも、反戦行動を取る米国民が多いように、日露戦争で明石大佐(当時)が取ったような相手国の弱点を突くようなこの手の手法が使えたのでは?と後知恵ですが残念だったと思います。今、従軍慰安婦問題などで中国が使っている手法はまさにこれだと思います。要は、海洋国は大陸国と旨く連携できないことは歴史が証明しているように思います。大陸国とは適宜付き合っても、海洋国とは連携を緊密にすべきだと個人的には考えています。回答になりましたかどうか・・・

田中一郎田中一郎 2007/03/26 17:31 今回の先生のブログを読込むほど
こんなに強く感じた事はないです
自衛隊中枢OBの方々 どうか国会に出てください
その経験を国会の場に生かして欲しい

小針政人小針政人 2007/03/26 19:56 ご丁寧にお答えいただきまして、誠にありがとうございました。最近も相変わらず「あの戦争は避けるべきだった」調の論を見聞きします。「最近も相変わらず」と私が言う理由は、歴史上の出来事について、後からあれこれ言うのは滑稽だと思うからです。あの戦争の開戦当時、政治に関わっていた御仁が後から「あーすればよかった、こーすればよかった」と言うのは許されると思います。しかし、時が経ち、そういった御仁も次第にいなくなった、つまり「歴史」となったのに、歴史に「審判」を下すが如く内容で自論を展開する若手の「言論人」には吐き気がするのです。佐藤さまの仰っている内容のように、政治戦略として将来に生かすための研究であるならば、大変良いことではないかと感じます。ありがとうございました。また、無礼をお許し下さい。

パックスパックス 2007/03/26 22:52 当時のアメリカが信用できたか、どうか?
アメリカが日本に戦争をしかけようと決断していれば…
例え日本が屈服しても、戦争は避けようがない。
「ハルノート」はアメリカ側の正式な提案ではない(タタキ台にすぎぎない)から…
技術的に言えば、日本側が「受け入れる」という意思表示をしても、アメリカから何の保証も得られない。
(「乙案」の拒否は続き、禁輸も続く…)

http://d.hatena.ne.jp/satoumamoru/20061208/1165580983#c1166145879

大西洋では、9月、「グリーア号」事件以来、アメリカは「宣戦布告なき対独戦争」に入っています。
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青い竜胆青い竜胆 2007/03/27 00:28 ハルノートといえば、欄外に『暫定かつ無拘束』と記されていて、その上『一案』との説明があったと当時交渉に当たっていた来栖三郎は言っていたそうです。
出典 太平洋戦争人物列伝 p102
個人的には、単なる時間稼ぎと挑発のような気がしますけど。
いずれにせよ、日本が歩んで来た歴史は学ぶべき教訓に満ち満ちていると思います。
自衛隊(特に海自)が、敗戦の教訓を活かせていれば安心出来るんですが…。

そういえば、ヒゲの隊長こと佐藤正久氏が参院選(比例区)に出馬されるという事を最近知りました。
とはいえ、自衛官として優秀だった方が政治家として優れているかどうかは別問題ですので、不安ではあります。

小針政人小針政人 2007/03/27 01:55 バックス様と青い竜胆様のご意見に、賛同します。

     2007/03/27 09:14  
 
キッシンジャーが核装備進言?阿呆かw そんな寝ぼけたことをいう人が参議院選挙に立候補するのかw なんというかさ...もう、唖然。

   2007/03/27 10:08  
 
今回の中国首相・キッシンジャーの来日は、キッシンジャーのほうは米国のイラン攻撃と関係があるんでしょうが。日本の核武装なんて無関係です。米国にとっては、中東こそが中原であって、北東アジア情勢など辺境にすぎません。中国のほうは、朝鮮半島の管理をどうするのかで、中国側が日本側に歩み寄っているのでしょう。
 
従軍慰安婦に関してですが、あんなものは、ちゃんと反論しておいて、それでも米国下院が謝罪決議をするものなら無視しておけばよいのです。いちいち、気にすることなんて無い。米国という移民国家では、あういうことは付き物なのですよ。米国内の移民勢力が暗躍することが常であり、中国系・韓国系が増えている状況では、そういうことはありえるのです。第二次世界大戦の時は、日本側がいちいち米国の反日的な対応にムキになって墓穴を掘ったんですよ。シカトすればよいだけで。

また、中国という国を一枚岩とは思わないほうがよい。米国に居る反日華僑勢力というのは、どちらかというと上海閥や広東閥に代表されるような中国海洋勢力であって、胡キントウや温カホウのような北京共産党青年団エリートのような大陸勢力とは犬猿の仲であること。

ここで中国は大陸勢力だから、海洋勢力である日本とは連携がとれないと言っている意見がありますが、確かに日本と中国の同盟関係は無理でしょう。しかし、互いが利益を追求した結果、大陸勢力と海洋勢力は互いに妥協することが出来る。お互いのテリトリーを決めて、互いがそれを犯さない方向にもっていけばよい。

むしろ、一つの海洋に二つの海洋勢力は存在しないという。(現在の日本は米国の傘下に入っているから、うまくいっているだけ。対等ではない。) 上海閥・広東閥という中国海洋勢力が中国の実権を握ったら、彼らは東シナ海・太平洋へ進出しようとし、海洋国・日本と利害が対立するのです。そして、反日華僑勢力の多くが、広東・福建・上海・温州・客家といった中国海洋勢力が中核をなしている。

むしろ、中国のような大陸国家は、故キントウや温カホウのような大陸勢力派が実権を握ってくれたほうが、東シナ海・太平洋に出て行かず、海洋勢力の日本と利害がぶつからないのです。故キントウや温カホウらは国家主義的ですが安定志向派であり、日本と摩擦を起こそうとはしていません。彼らの最大の望みは中国の分裂の回避であり、国家分裂のきっかけになるかもしれない経済至上主義には興味ない。そこが上海閥や広東閥ら中国海洋勢力との違いです。

戦前の日本が、海洋国でありながら、大東亜共栄圏という大陸志向の政策をとったために破滅したように、中国は逆に、大陸勢力でありながら、上海閥・広東閥・華僑のような海洋勢力に引っ張られると、中国国家が空中分解してしまうのかもしれないのです。

日本は海のアジアを支配し、中国は陸のアジアを支配する、互いのテリトリーを決めておけばよいです。


また、ここで注目しておく情報としては、今年の2月に、駐日中国外交官が、戦前の日本国籍の韓国兵の中国大陸における残虐行為に言及しているということ。そして、韓国は日本を非難する資格はないと言及しているのです。これは、今年に入ってから、中国の軍事系のブログで拡散していることです。

将来、統一朝鮮が誕生したら、北東アジアの地政学的要因が大激変します。中国は遠交近攻の国であり、中国にとっての最大の不安定要因は、海で隔てられた日本ではなく、陸続きの統一朝鮮のほうになる。統一朝鮮は、おそらく、日本に対しては竹島・対馬や参政権、中国に対しては満州、といった野心を持っている。日中両国とも、国内に朝鮮族を抱えており、両国にとって不安定要因になっている。

そんななかで、中国側が朝鮮半島の管理をどうするのかで、日本側と相談したいとシグナルを送り始めている。将来、日中友好の演出のために、統一朝鮮を、日中両国にとっての共通の仮想敵国に利用できる可能性が出てきたわけです。

また、今まで、米国との同盟の手前上、北朝鮮には厳しくしても、韓国には甘い対応をしてきて、日本は多くの国益を失ってきた。しかし、統一朝鮮が誕生すれば、その必要がなくなるのです。こんな嬉しいことは無いわけです。

ナポレオン・ソロナポレオン・ソロ 2007/03/27 10:20 「あの戦争をすべきでなかった」と云うなら、日中戦争もすべきでなかったし、日露戦争もすべきでなかった、そうすると極東は欧米とロシアの主戦場になって、日本もシナも四分五裂して、文化も伝統も民族さえも継承できない状態になって居たのではないか、と思う。

 アジアの千年の眠りに土足で踏み込んできたのは、欧米の帝国主義だろう、得手勝手な文明論や価値観を振り回して、顔の片方でキリスト教の隣人愛を時ながら、その裏の顔は、力ずくでねじ伏せ強引な正義を押しつけると言うやり方で、次々と領土を蚕食し、原住民を奴隷として扱い支配した、反抗するモノは、自分達の神に対する反逆者のレッテルを貼って処刑する、原住民の信仰の対象であった神は、野蛮な邪神、未開の原始宗教とレッテル貼りをして破壊、遺棄する、こうした文化破壊、伝統の毀損の有様を知ったからこそ、日本の先達は、この迫り来る国難に処するに、却って敵を知り、敵に学ばんと留学し、僅か500年の洋智を学んだのではなかったか、元より資質無くば、高々数年学んだ処で何の役にも立たなかっただろう、日本が瞬く間に世界列強に伍す国力と工業力を持てたのは、日本国内にその洋智を活かせる素地、職人の文化、武士の心得が脈々と受け継がれていたからであろう、日本が欧州に似た封建領主の集合体であった事も日本にとっては僥倖であった、しかし遊牧民が建てた国、大清帝国はソウではなかった、彼等は民衆を蒙昧の極みに措いて支配し易くして、自らの栄耀栄華の果てに心を砕くばかりで、国の興隆にも民の福利にも興味がなかった。

 日本はそんな極東を危ぶんだ、他にも功利的な理由を挙げる事は出来る、しかし、当初から一貫してアジアを帝国主義者の侵略の手から護る事が、日本が戦う主たる理由だった事は間違いないと思います。

 処が、ロシアに共産主義革命が起こり、ソ連が形成されたが、日本はこの理想主義の実験に国民総てが振り回されて居たのではないか、善か悪かは元より実験段階にあるのだから判別しようが無いから、対応が無茶苦茶になる、そのうち、後先も考えず、周りも見えない連中が、体制破壊を叫び始める、折しもの世界恐慌での国民の経済的疲弊が、地域格差が、共産主義を更に煽り立てた為に、白黒けじめ好きの日本人は、旧体制=悪、共産主義=善と言う公式が暗黙の中に承認されていった、この影響は、高い教養を持った階層に特に顕著で、佐藤さんの仰る近衛首相の社会主義への傾倒ぶりは有名ですね、東大出てからわざわざ、社会主義学の泰斗、京大の河上教授の講義を受けたいが為に、京大に入り直した位ですから、しかも、政策顧問があの尾崎秀美とは、日本は知らず13階段を登っていたと言うことですね、A級戦犯のノミネートを受けた日に毒を呷った近衛さんの悲劇は、共産主義は、全体主義に至る次元にアルモノと、スターリンに裏切られて初めて気着けたのが如何にも遅かった事にあるでしょう。

 その時のソ連の役回りを、今回シナがやっていると言うご指摘は正解だと思います、米中接近が是から高まり、日本が疎外される様になるので有れば、日本はシーレーン確保の大義名分を掲げて、自力防衛力の整備を着々と進行するしかない、その中で、核武装も論議、実現していけばよいでしょう、米国の核の傘が如何にアテにならない代物かを、米国自らが示した事を自覚させれば良いのです、日本人が抱いて居た米国への信頼をどれ程傷つけたかを、親中派と思しきキッシンジャーには期待してません。

 処で、副島隆彦とか言うデンパな人の本を買ってしまいました、こんなに読むほどに気分が悪く本は初めてです、金返せと云いたい。

影丸影丸 2007/03/27 16:44 >従軍慰安婦に関してですが、あんなものは、ちゃんと反論しておいて、それでも米国下院が謝罪決議をするものなら無視しておけばよいのです。いちいち、気にすることなんて無い。>
私もそう思います。無闇に騒いで主要な問題と認識されるようになるほうが問題です。従軍慰安婦プロパガンダはいかにして日本を挑発してアメリカの逆鱗という地雷を
日本に踏ませようとしているかしかありません。

中国についてですが、北京と上海による権力争いが激化しており上海閥が主に反日活動を展開していると私も思います。
しかし、北京が実権を維持しようとも海洋には出てきて日本とぶつかるでしょう。そもそも台湾を手に入れたら格好の
海洋基地が手に入るのですから。

>駐日中国外交官が、戦前の日本国籍の韓国兵の中国大陸における残虐行為に言及しているということ。そして、韓国は日本を非難する資格はないと言及しているのです。これは、今年に入ってから、中国の軍事系のブログで拡散していることです。
こういうシグナルに日本が食いついてすぐに対応して日本の武器にできるようにならないといけないですね。非常にもったいない。
こういうことが出来る組織の存在が急務だと思います。防衛省が出来たのですから防衛省の付属機関かなにかとして組織を作れないものでしょうか

>そんななかで、中国側が朝鮮半島の管理をどうするのかで、日本側と相談したいとシグナルを送り始めている。将来、日中友好の演出のために、統一朝鮮を、日中両国にとっての共通の仮想敵国に利用できる可能性が出てきたわけです。
日本にとって国内的には中国よりも朝鮮韓国系の日本浸潤度のほうが極めて危険な状態にあり、中国と関係しなくても早急な対応は朝鮮韓国系でしょうね。
中国系は今のところは技術系スパイが中心であるのに対し、朝鮮韓国系は権力マスコミ司法教育芸能裏社会あらゆる分野に根を張っており
日本人の国体維持すらぐらつくありさまです。たとえ中国だろうと利用できそうなら利用してでもこの状況を打破するように努力していくしかありません。
そういう意味で日中共同で朝鮮韓国系に対処できれば理想でしょう。

NEMONEMO 2007/03/28 23:49 日米関係がギクシャクし始めたことの原因は、やはり先の選挙で民主党が議会の過半数を握ったからではないかと……

こちら
http://ameblo.jp/yamato-jpn/
の二つのアメリカに関するエントリー(というか書籍の紹介)は、戦前から続く親日反支那的な共和党と反日親支那的な民主党の対立を解説しており、ご存じないならば一読の価値ありかと思います。

satoumamorusatoumamoru 2007/03/29 11:18 NEMO様>
ご紹介感謝します。既に購入して読書中ですが、実に大量な文章なのでまだ途中です。いずれ、平河総研の「大東亜戦争の真実を求めて」の中で検証するつもりです。

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