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【朝鮮半島ウオッチ】延坪砲撃事件、焦点は韓国の「怒りの温度」〜試される李明博政権の対北政策 (2/3ページ)

2010.12.4 18:00
このニュースのトピックス朝鮮半島ウオッチ
2日、南北の非武装地帯で警備に当る韓国兵(ロイター)2日、南北の非武装地帯で警備に当る韓国兵(ロイター)

 李大統領は「謝罪と決意の談話」を出し、「今後の挑発には必ず相応の代価を支払わせる」と宣言したが、これも不評だ。

 まず「砲撃から5日(国民談話は11月29日)もたってから反省しても遅い」。「だいたい、談話に北朝鮮に《報復》の言明がないではないか」と怒りの声が上がっている。

 また、韓国情報当局は今年8月に「傍受で砲撃の兆候を把握」しており、「内容は李明博大統領にも報告した」(元世勲・国家情報院長)と情報のトップが国会(1日)で述べたことも、世論を刺激しているようだ。

韓国は試されている

 だが、韓国政府が軍事報復するとみる専門家はほどんどいない。

 世論調査では「戦争が起きるかもしれない」と国民の約8割が不安を感じ始めており、戦争や戦闘の経験がない現役兵士や、朝鮮戦争(1950−53年)を知らない兵士の父母たちの間には、「本当に戦争が起きたらどうしよう」との危機感も静かに広がっているという。

 「沸騰する世論も数カ月で平静化するだろう」と予測する専門家が多勢だ。

 今週ソウル市内で開かれた延坪砲撃事件に関する緊急座談会で、専門家は「韓国は60年代から歴史的に北朝鮮の挑発を受けてきたが、報復など軍事報復をできなかった。北は今回も安心して攻撃してきたのではないか」(安秉直(アンビョンシク)・ソウル名誉大教授)と問題提起した。 

 これに柳根一(ユグンイル)・朝鮮日報元主筆は「北は自分たちは核を保有している、南は政治的にも軍事的にも米国の植民地という認識。米国が賛同しなければ軍事衝突は起こせないと判断しているのだ」と述べた。

このニュースの写真

2日、南北の非武装地帯で警備に当る韓国兵(ロイター)
2日、ソウルで行われた北朝鮮に対する抗議集会で砲撃事件を非難する市民ら(ロイター)
2日、韓国・延坪島へ戻り、涙を流す島民(AP)
11月30日、米韓軍事演習に参加した米原子力空母ジョージ・ワシントン(AP)
29日、青瓦台で記者会見する李明博大統領(ロイター)
11月29日、韓国の李明博大統領のテレビ画像をソウル駅で見る市民(ロイター)

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