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【朝鮮半島ウオッチ】延坪砲撃事件、焦点は韓国の「怒りの温度」〜試される李明博政権の対北政策 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:朝鮮半島ウオッチ
延坪砲撃後も挑発的な態度を強める北朝鮮に韓国が試されている。「経済優先」で人気を高めてきた李明博大統領は砲撃直後に戦線拡大を封じたことなどで批判を浴び「国民の失望は認識している。責任を痛感」と反省の談話で語りかけたが、国民は納得せず支持率は下がった。韓国は北朝鮮に軍事報復ができるのか? 専門家は「報復などできない韓国のホンネを知り尽くす北朝鮮は、安心して砲撃したのではないか」と指摘する。(久保田るり子)
韓国国民は怒っている!
物量で圧倒的軍事力を見せつけた米韓合同軍事演習に続き、米韓は年内にも再度の合同演習を行う方向で調整している。韓国軍は非常警戒態勢を維持、韓国メディアは連日、「北朝鮮の次の作戦は?」と書きたてている。
韓国国会では、国防費2・3%積み増し案(約32兆ウォン=約2兆3000億円)が提出され、延坪島など黄海の5島にK9自走砲やK55自走砲の追加配備や誘導爆弾、対砲兵探知レーダー、無人航空機などの導入が決まりつつある。
国防省は、北朝鮮との交戦規則も従来の「同種同量の応戦」から「相応の応戦」にグレードアップを検討中と国会に報告して、防衛力強化を強調。「安保はタダではない」「軍は平和ぼけしていた」「(パレスチナとの報復合戦も辞さない)イスラエルに学べ」などの強硬論も出ている。
韓国世論の怒りは、いまのところ収まる気配はない。なぜ北基地をたたきつぶすなどの応戦をしなかったのか−と国民の約7割が不満だ。李大統領への支持率も下落している。