最後の最後で屈辱！１７位・京都に敗れ初降格…Ｆ東京

京都に敗れ降格が決まり、サポーターにあいさつする今野（左）、平山（左から３人目）らＦＣ東京イレブン

　◆Ｊ１最終節　京都２─０Ｆ東京（４日・西京極）　前節まで１６位の神戸が大逆転で残留を決めた。ＦＷ吉田孝行（３３）の２ゴールなどで、敵地で浦和に４―０と圧勝。終盤７戦連続負けなしの快進撃を見せ、京都に０―２と完敗したＦ東京を抜いて１５位に滑り込んだ。Ｆ東京は１６位に終わり、２０００年のＪ１昇格以来初めてＪ２降格。

　“首都”が沈んだ。試合終了の笛とともに、ＭＦ梶山が背中から倒れ、ＤＦ今野は地に膝をつき突っ伏した。「何も考えられなかった」とＭＦ徳永はＧＫ権田とともに、号泣。勝てば残留が決まった一戦で、Ｆ東京が２０００年のＪ１昇格後、初めての降格。東京に本拠地を置くクラブがＪ１になくなるのも初だ。

　残留争いの最終決戦というプレッシャーで“金縛り”に遭った。「変な混乱があった。相手の思うツボというか、相手のやりたいサッカーをやられていた」とＦＷ平山。前半３４分に失点し、その後は焦りで自滅。ＦＷ平山らをターゲットにした終盤のロングボール攻撃も実らなかった。

　東京から駆けつけた約４０００人のサポーターの中には、試合前に京都市内で蹴鞠（けまり）の守護神をまつる白峯神宮に行き、Ｊ１残留を願う絵馬を奉納するファンもいた。村林裕社長は「東京に福が来る寺」という意味で、東山にある東福寺にお参り。そんな祈りも届かなかった。

　南アＷ杯前に日本代表候補を最多の５人輩出。先発メンバーのほとんどが各世代で日の丸を背負ったが、ホームでわずか２勝と低迷した。９月に城福浩監督を解任し、大熊清監督を迎えたが、勝ち点差２に泣いた。来季はＪ２参戦で、年間予算も大幅に削減される見込み。大熊監督は続投が濃厚だが、ＤＦ今野の獲得には鹿島、Ｇ大阪らが興味を示している。ＭＦ梶山、ＤＦ森重らもほかのＪ１チームへ移籍する可能性があり、主力流出の危機だ。

　生え抜きのＧＫ権田は「Ｊ１よりＦ東京でやるのが喜び」と残留を明言。Ｊ１でも屈指のタレント軍団は、１年での返り咲きを目指す。

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