日米両政府は3日、2010年度の日米共同統合演習を国内の周辺海域や空域、基地などで開始する。県内では弾道ミサイル対処訓練を予定しており、2日深夜から、嘉手納基地に配備されている米陸軍の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)部隊が宜野湾市の普天間飛行場とうるま市のキャンプ・コートニーに初めて移動した。
同日午後11時すぎ、北谷町砂辺にある嘉手納基地のゲートから、パトリオットを積んだとみられる大型軍用トラック7、8台が出発し、国道58号を通って普天間飛行場の大山ゲートに入った。公道を走るひときわ大きな米軍車両に、通行人らは驚いていた。
同部隊の移動訓練には地元の反発が強く、波紋を広げそうだ。普天間とコートニーの両基地には8日まで一時配備されるとみられる。PAC3部隊は07年、公道を使用して嘉手納基地から嘉手納弾薬庫地区へ移動する機動展開訓練(移動訓練)を行ったが、今回はさらに移動範囲が拡大した。
また航空自衛隊第5高射群の知念分屯地のPAC2部隊も2日、今回の訓練に合わせて陸上自衛隊勝連分屯地に移動を終えた。