2010年12月1日11時32分
【コペンハーゲン=稲田信司】国際刑事警察機構(ICPO、本部・仏リヨン)は11月30日、米国の外交公電を暴露した民間告発サイト「ウィキリークス」創設者で、オーストラリア人のジュリアン・アサンジュ氏(39)を国際手配した。
アサンジュ氏をめぐっては、スウェーデンの裁判所が同月中旬、レイプなどの容疑で逮捕状を出している。AFP通信によると、ICPOは加盟国に対し、現在所在不明の同氏の逮捕と身柄の引き渡しを求めた。
スウェーデン検察は今年8月、同氏が講演活動のためにストックホルムを訪問中、女性に性的暴行したとして逮捕状を請求したが、嫌疑不十分でいったん取り下げた。だが、ウィキリークスがアフガニスタンに関する米軍の機密文書の暴露を予告していた9月、再び捜査に着手し、逮捕状をとった。
アサンジュ氏側は「暴露に対する何者かによる陰謀だ」などとして容疑を全否定。スウェーデン最高裁に異議を申し立てていた。