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映画「SPACE BATTLESHIP ヤマト」キャンペーンで、山崎貴監督来静2010/11/18 

1974年に放送され、社会現象にまでなり、国民的アニメーションの金字塔として愛され続けてきたTVアニメ「宇宙戦艦ヤマト」。アニメ放送から36年目となる2010年…待望の実写映画化が、主演に木村拓哉を迎えて、ついに実現した!
「SPACE BATTLESHIP ヤマト」の静岡キャンペーンで山崎貴監督が来静。作品について伺いました。
実写化の話が来た時のことを「僕自身、ヤマトが好きでした。長い年月が経っているので本当に好きな方の頭の中には自分ならではのヤマト像があると思うのです。大事にしている部分もそれぞれ違うと思うし、話があった時には、『大丈夫かな〜』とは思ったのですけど、同時にあのヤマトを自分が手がけることができる、参加できるということは、考えてみれば子供のころの夢が実現するようなものですから、それはもうやるしかないでしょうと思いましたね。リスクとか不安よりやれる喜びの方が大きかった」と振り返る。
「宇宙をどう描くということでいうと、実際のヤマトは宇宙空間からするとすごく小さなものなので、その200メートルぐらいの小さな船が、ものすごい距離を旅して帰ってくるという、人間からすれば巨大な船だけど、宇宙から比べたら本当にちっちゃなもので、弱々しいものが必死になって戻ってくるスケール感みたいなものは大事にしたいと思いましたね」

「船であるってことも大事なんですけど、不安定な状況の中で乗っているんだということ、ものすごく危険な場所に行ってるんだということは考えました。オリジナルの『宇宙戦艦ヤマト』が持っていた特徴的なことは、船であったということだと思うんです。それまで、宇宙船のイメージというと、ロケットの形をしていたり、NASAが作ったリアルなものだったりしたのですが、ヤマトが新鮮だったのは、船のまま飛んでいくってことですね。その後、スター・ウォーズとかいろいろ、船的なイメージのものを使ってきましたが、船の様相のものが宇宙に飛んでいくというのは、ものすごく新しかったと思います。宇宙空間には上下なんかないのですが、あえて船であるということを意識しました」

本作では、佐渡先生や相原が女性になったり、キャラクターで変更された部分がみられます。

「森雪の性格も変わっていると思うのですが、当時のままの雪を描こうとすると、多分女性が引いちゃうと思いました。あれは、男性目線といいますか、70年代に作られたアニメーションならではのキャラクターで、僕はオリジナルの雪が好きなんですけど、今はあのままでは成立しにくいと思って、戦う人間で、古代進が尊敬できる女性であってほしいと思いましたし、今、作るということを考えました。でも、オリジナルが持っている強さみたいなものは、大事にしたかったので、たとえばアナライザーとか、あの音楽であるとか、ヤマトは戦艦大和から出てくるとか…アイコンになっているものは維持しようと…」

「キャラクターの設定については、スーパーマンじゃない等身大の人間で、一つの決断に対しても悩むし、考える生身の人間――等身大であるからこそ感動できると思いました。自分たちに近い人間が、それぞれの思いを背負って、守りたい家族や地球のために命を懸けて戦っている『だからヤマトは強いんだ』、そういう背景は伝えたいなと思いましたし、SFっていうものと女子はそんなに合わないじゃないですか…、女性に観ていただきたかったので、そういう人たちが観た時に、『わかるわかる』って言ってもらえるかどうかを作るうえで大切にしました。オリジナルの持っていた強さは、もう一度ていねいに再構築したので、知らない人たちが観た時に『かっこいいじゃん』と思ってもらえればいいなと思います」

撮影現場の様子については「艦内のセットはかなりの内容があったのですが、どんどん話が進むに従って、ロケには行けないし、セットを作れない状況で。たとえばガミラス星の上とかは、ほとんどセットがなくて、わずかな一角の壁があるぐらいで、いろんなシーンを作らなければならなくて、グリーンバックが多かったのですが、役者さんたちが拠りどころにするための岩がちょっとあるとか、床が作ってあるとか、セットをいろんなシチュエーションで使いまわさなければならなかったので、僕らも大変だったし、なにも見えないグリーンを相手に、ものすごくテンションの高い芝居をやらなければならなかった、木村君たちもすごく大変だったと思います。出来上がってみたら、そういうショボさみたいなのは見えなかったので、ひと安心って感じでした」
「出来上がりは効果音がバンバン入ってるし、音楽が鳴り響いているし、すごくテンションが高い世界になるのですけど、現場はそういうのないじゃないですか…だから出来上がりが想像できているのは、僕だけなんですよ(笑)。もっと凄いことが起こってますから、テンション上げてくださいって、かなり無理やり要求して…。現場だけみると、この人たちどうしちゃったの?というテンションの高さでやってました。音を入れて、バランスを維持するっていうのが大変だったです」
「出来上がりを見て、みんな感動してくれて、木村君なんか『すげーっ』って言ってくれましたから。僕らはずっとCGが出来上がっていくプロセスを見ているのですが、彼らは撮影が終わったらしばらくは、この作品にはかかわらずに、突然完成作品をみるわけじゃないですか。だから、親戚の子が急に中学生になっていたって感じで、『あれは、こうなったんだ〜』感じじゃないですかね〜。木村君なんかはCGに対応する映画は、今までかかわっていないので、意外と新しい体験で面白かったみたいですよ」

主演の古代進役の木村拓哉については、「僕が持っている彼のイメージは、なんとかしてくれる奴なんですよ。ものすごく困難なことや、厳しい現実を見せた時に、『無理だ』ってみんながあきらめている中で、きっとなんとかしてくれるって思ったんです。やっぱり、ヤマトって、現実から離れているというか、ある種とっぴな物語じゃないですか。そういう世界で、木村君は空気を作るのがものすごくうまいので、これが絵空事じゃなくなるっていう…もしかしたら木村君じゃないと、こういう空想的な物語は成立しなかったかもしれないと思いました。彼の役者としての強度というか、スターであるということがすごくいい副作用をしてくれていると思います。ヤマトという船自体が強烈なキャラクターで、その存在だけで人を惹きつけてしまうわけですが、それに対抗できる主役は、やっぱりスターじゃないとダメだと思いました。そういう意味では、ふさわしかったと思います」

その他、黒木メイサ、柳葉敏郎、緒形直人、池内博之、マイコ、堤真一、高島礼子、橋爪功、西田敏行 山崎努と、共演者も豪華だ。
「みなさん主役をはってもおかしくない人たちが揃ったので、各自の持っているスキルがすごく生きてきてますよね。それぞれの人たちがそれぞれの場所でいい仕事をしてくれているので、とっぴな物語が実写版としてちゃんと着陸できていると思います」

「ヤマト世代に関しては、自分もヤマト世代で大好きなので、自分の中のヤマト好きにいちいちお伺いをたてて、これはこうした方がいいかな?と聞きながら…作っていきました。表現のレベルにおいて、そのままではできないこともあって、それが新しく導き出した解答なので、目くじら立てずに観ていただきたいなと思いますし、初めて観る人たち、ヤマトを知らない世代っていうのは、入り方としては、木村君だったり、派手なSF映画だからとか、簡単な気持ちで来てくれるといいな〜と思っています。そこで、はじめてヤマトの物語や、オリジナルの持っていた強さみたいなものに触れてもらって、そこで、『宇宙戦艦ヤマト』って面白い話だったんだ――と再認識していただけたらと思います」


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