2010年12月3日11時26分
【ワシントン=望月洋嗣】民間告発サイト「ウィキリークス」に約25万件の米外交公電が流出したことについて、クリントン米国務長官が計11カ国の首脳らに電話などで遺憾の意を表明した。米国務省のクローリー国務次官補が2日の記者会見で明らかにした。
クリントン長官は欧州安保協力機構(OSCE)の首脳会議が開かれたカザフスタンなどを歴訪中。会議の合間なども使い、これまでにパキスタンのザルダリ大統領やアフガニスタンのカルザイ大統領、英、仏、独、中、カナダ各国の外相らに電話したという。
クローリー氏は「(公電流出で)当面は外交が困難になると理解している」と述べた。また、ウィキリークスについて「彼らは政治的な目的を持ち、(創設者の)アサンジュ氏は政治活動家だ。国際社会の仕組みを台無しにしようとしている」と強く非難した。
流出した公電には、カルザイ氏を「被害妄想に駆られている」とするなど、海外指導者に対する手厳しい評価も含まれている。