今春始まった若手医師を育成し、香川県内に定着させる研修プログラム「香川県医師育成キャリア支援プログラム」の参加者による研修報告会(県主催)が高松市サンポートのかがわ国際会議場で開かれた。同県内の医師にプログラムを広く知らせ、意見交換をして改善するのが狙い。
報告会では、プログラムの内科と小児科の専門研修コースに参加している20~30代の若手医師3人が発表。香川大医学部付属病院や県立中央病院、同県の坂出市立病院といった受け入れ病院での研修内容、自ら診察した患者の症例や治療の経過、学会発表した研究などについて説明した。
小児科専門研修コースの松岡剛司さん(34)は「出身大学や初期研修先などにかかわらず、希望施設でスキルアップできた」。内科専門研修コースの壇上淳一さん(30)は「救急当直で、専門外のことも幅広く見ることができ、勉強になった」などと話していた。
プログラムは、医師不足を解消させる目的で、後期研修を受ける若手医師に同県が奨励金を出し、同県内の医療機関が受け入れている。内科、外科、小児科などの5専門コースと総合医研修コースの計6コースあり、期間は4~8年。今春からは、今回発表の3人が参加。同県では、現在、来年度からの参加医師を6人程度募集している。【吉田卓矢】
毎日新聞 2010年12月4日 地方版