【社説】毒舌・暴言で稼ぐ予備校講師
ソウル市鍾路、江南の警察予備校で、刑法分野のスター講師として有名なK氏(43)が、哨戒艦「天安」沈没事件とファン・ジャンヨプ暗殺組スパイ団事件は、李明博(イ・ミョンバク)大統領が捏造(ねつぞう)したものだとして、「大統領を暗殺すべき」というような発言をし、物議をかもしたという事実が明らかになった。K氏は講義で、大統領について「完全に日本の影響を受けた○○だ。サイコパス(性格異常者)とか。あー○○な奴」と暴言を吐いた。彼は「(李大統領が)任期が終わったら囚人服を着る姿が必ず見られるだろう」と言った。予備校の講義に出席していた学生らによると、彼は李大統領が外国に行くたびに「飛行機が墜落して死ねばいい」ということも何度も言ったという。
事実、予備校やインターネット講義で、講師の資質が問題視されたことは、一度や二度ではないが、この講師は、その中でも相当問題がある。頭の中に法律の知識をどうやって取り入れて講師をやっているのかわからないが、民主社会の市民としての基本がなっていない。このような人がなぜ警察官志望生たちに講義を行い、スター講師と言われるまでになっているのか、全く理解できない。
中高生が聞くインターネット講義でも、人気講師だといわれている人たちが、ためらいもなく毒舌発言をし、大統領を卑下(ひげ)する言葉を吐いて問題になったこともある。「国民が朴正熙(パク・チョンヒ)を尊敬しているなんて、これほどにまで腐った国があるだろうか」「狂った牛(狂牛病の牛)が嫌いだというのが左派で、アカ(共産主義者)で、テロリストならば、自分はアカになる」というような発言をした。
問題は、このような人格障害者たちが塾や予備校、インターネット講師を行っているケースが、明らかになっているもの以外にもかなりあるという点だ。当局は、このように受講生たちに、世の中を斜めに見て社会を憎悪する見方を教えるような講師を、選り分けるための対策を考えるべきだ。まず、警察がK氏の講義内容を徹底的に調査し、現行法に違反する部分がないかどうかを調べ、責任を取るべき人に責任を問わなければいけない。いくら民間の予備校だとしても、ここまでして金を稼ぐのは、結局自分自身の足元をぐらつかせることになるということが分かるだろう。