広島

　広島市が招致を検討している２０年夏季五輪（ヒロシマ五輪）で、広島自治体問題研究所と日本ジャーナリスト会議広島支部は、市策定の基本計画案について、秋葉忠利市長に回答を求めた公開質問状の結果を公表した。

　質問は全１３問で、「核廃絶のためのオリンピックは政治目的にはならないか」や、１０００億円近くを寄付に頼る財政計画について回答を求めた。政治目的に当たるかどうかについては「核廃絶は、『政治』問題を超えた人類共通の大目的。政治目的にはあたらない」と回答があった。

　寄付金については「本市には被爆地としての高い知名度だけでなく、『平和と希望の象徴』としての求心力など、市民の皆さんが思っている以上に力がある」と記し、「市民の皆さんも一緒に協力してくだされば、目標額の達成は十分可能」と回答した。

　市議５５人に対して、五輪の賛否などを問うた公開質問の回答も公表した。回答した４２人のうち、反対１９人、未決定１９人、保留１人、賛成は３人だった。共産党、公明党は全員が未決定だった。

　回答はホームページや機関誌で公開する。【寺岡俊】