記事入力 : 2010/12/03 16:01:28
【コラム】彼らはなぜ、北に怒りを覚えないのか(上)
予想した通り、親北朝鮮団体は、「延坪島砲撃事件は韓国が同族対決策動に従い、砲撃訓練を行ったために発生した」とする声明を発表した。親北団体のメンバーは韓国に居住しながらも、精神的な祖国は北朝鮮と主張し、北朝鮮のいかなる行為についても擁護せざるを得ない。恐らく、北朝鮮が延坪島砲撃の数十倍もの挑発を仕掛けても、北朝鮮の肩を持ち、韓国を非難することだろう。
一方、親北団体と一定の距離を置く進歩・左派陣営の主流派の反応は、「双方に非がある」という中立的なものだった。まず、「民間人が犠牲になるという事態を招いた北朝鮮の砲撃は、非難されるべき行為」と北朝鮮を短く批判した上で、「今回の事態は、李明博(イ・ミョンバク)政権の対北朝鮮強硬政策によって発生した」と韓国側の責任論を長々と展開した。形式的には双方を批判しているが、根本的な原因や事態解決の責任は韓国に押し付け、北朝鮮を巧みに擁護している。
進歩・左派陣営は、「(北朝鮮に対する)怒りは理解するが、戦争をするわけにはいかないだろう」と主張している。だが、同陣営には、韓国の領土と国民を攻撃した敵で、理解し難い行為を堂々と行う非常識な集団に対する怒りが感じられない。延坪島砲撃事件の翌日、代表的な進歩・左派系新聞は社説の冒頭で、「韓国と北朝鮮がきのう、西海(黄海)の延坪島一帯で砲撃戦を繰り広げた。(中略)不安でならない。何よりも、事態の拡大を防ぐよう、南北当局に訴える」と主張した。これは、驚くほど冷静で中立的な姿勢だ。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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