北朝鮮
【ワシントン=小川聡】米政府が昨年12月のロシアとのミサイル協議で、北朝鮮が長距離弾道ミサイル「テポドン2」よりも大型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を開発中とする分析を示していたことが、1日、ウィキリークスが公開した米政府の外交公電で明らかになった。 この分析は、北朝鮮とイランのミサイル開発に関して米露両政府の専門家が行った共同研究の会議録に記されている。米側はまた、北朝鮮がいずれ、同国北西部の平安北道(ピョンアンプクト)鉄山(チョルサン)郡東倉里(トンチャンニ)の新ミサイル基地を使って実験するとの見通しも示した。
同基地について、米側は「テポドンの発射基地よりも非常に大きいものだ。証拠があるわけではないが、この事実は、テポドンよりも大きいミサイルが開発中であることを示している」と説明した。米側はさらに、新型ICBMとは別に、北朝鮮がテポドンを改良し、射程を1万キロ・メートルから1万5000キロ・メートルに伸ばす可能性も指摘した。北朝鮮は09年4月に長距離弾道ミサイルの発射実験を行った後、国連安全保障理事会が制裁強化を求める議長声明を採択したことに反発、「大陸間弾道ミサイルの発射実験」などを行うとする外務省報道官声明を発表している。(2010年12月2日14時36分  読売新聞)
*読売新聞 国際