一方、会場には臨床心理士による相談コーナーが初めて設置され、就職難が原因で精神的な不安を抱える学生が集まった。
大学生らの就活を支援する大阪学生職業センターは「有名企業を何十社も受けて落ちると、自分を無能だと思い込み、敗北感を抱いてしまう。相談にきて、いきなり号泣する人もいる」と話す。
最近は、抗鬱剤を飲みながら就職活動を続ける学生も少なくないという。
面接会場を訪れた兵庫県尼崎市の女子学生(22)は「これまで50社に応募したが書類選考で落とされ、面接まで残ったのは2社だけ。自分を否定されているようで自信がなくなった。つらいです」と表情を曇らせた。
同センターによると、今年度の利用者は9月末現在、前年比約3割増。担当者は「年末から年明けにかけ、さらに増えるのでは」と話している。
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