京大・熊野寮にモニュメント
秋の「みかん祭」シンボル
京都市左京区の京都大学生寮「熊野寮」の中庭に、長さ7メートルの北山杉の角材で組み上げたモニュメントが登場した。学生たちがミカンを投げ合って無病息災を祈る秋の「みかん祭」のシンボルといい、制作者の農学部4年林剛平さん(25)は「神聖な祭りにふさわしいモニュメントができた」と喜んでいる。
モニュメントは高さ約5・5メートル。約7メートル四方に広がった「脚」に、井げた状に組んだ4本を載せた。鳥居や牛を思わせる外観で、ミカンの形にちなんで、球に内接するように設計したという。
熊野寮の中庭では2008年11月、「ビタミンCを全身に浴びて寒い冬を乗り切ろう」との発案で、学生たちが2チームに分かれ、ミカンを投げ合って相手の的を倒して勝敗を決める「みかん祭」を始めた。祭りの名物にしようと、運営する寮生が、過去に木と和紙でカプセル型住居を作っている林さんにモニュメントの制作を依頼し、設計から約1年がかりで完成した。
今月中にお披露目式を予定し、今秋の祭りからはモニュメントを挟んでミカンを投げ合う。林さんは「能や舞踊の舞台にも活用できる」と話している。
【 2010年08月02日 22時40分 】