東京都港区内の路上で06年3月、ビル管理会社顧問、野崎和興さん(当時58歳)が刺殺された事件で、警視庁組織犯罪対策4課は3日、指定暴力団山口組良知組(旧後藤組)系組員、山本将之容疑者(27)を殺人容疑で逮捕した。野崎さんは当時、勤務先の会社が管理していた渋谷区内のテナントビルを巡り旧後藤組の関連会社とトラブルになっていたといい、組対4課が事件の背景を調べている。
捜査関係者によると、山本容疑者は、港区北青山3の路上で野崎さんの背中と腰を刃物で刺して殺害した疑いが持たれている。
テナントビルを巡っては、組対4課が06年5月、ビル所有権を旧後藤組の関連企業に移転する虚偽の登記をしたとして、旧後藤組組長の後藤忠正被告(68)を電磁的公正証書原本不実記録・同供用の疑いで逮捕。後藤被告は1審では無罪とされたが、東京高裁は今年5月、懲役2年、執行猶予4年の有罪判決を言い渡し、後藤被告が上告している。
毎日新聞 2010年12月3日 12時30分(最終更新 12月3日 12時31分)