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前夜祭に出席したハリケーン、アントニオ猪木、鈴川真一(左から)=東京・新宿のアントニオ猪木酒場
前夜祭に出席したハリケーン、アントニオ猪木、鈴川真一(左から)=東京・新宿のアントニオ猪木酒場
「猪木祭」(3日、両国国技館)
旗揚げの精神を忘れるな!「INOKI BOM‐BA‐YE 2010」の前夜祭が2日、東京・新宿のアントニオ猪木酒場で開催された。アントニオ猪木・IGF会長(67)と鈴川真一(27)、澤田敦士(27)らゲノムファイターが集結。猪木は11月25日に亡くなった側近の星野勘太郎さん(享年67)と約束した創業精神の継承をゲノムファイターに呼びかけた。
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猪木の表情が沈痛になったのは、星野さんに関する質問に及んだ時だった。「オレとの心の中の話。追悼とかああいうものは、リングの中ではやらないと思う。今回の大会とは切り離していきたい」とつぶやく表情からは、“近衛兵”を悼む思いがにじみ出ていた。
とはいえ、IGFは07年2月の猪木の誕生日に、星野さんが「『何とかしてください、(プロレス界が)こんなになっちゃった』と涙ながらに訴えたのがきっかけ」(猪木)で誕生した。マット界の改革は、旗揚げに際しての猪木と星野さんとの約束になっている。
猪木は「その気持ちだけは、選手たちにアレ(継承)していきたいと思う」と、星野さんとの約束をIGFで果たしていくことを誓った。
この日は2億円のIGFベルトが選手やファンにお披露目された。2・5福岡大会から王座決定トーナメントが開催される予定で、猪木は「これからドンドン手を挙げてくると思う。格闘技界の再編成で。IGFはどの団体、どの選手でもドアを開ければ受け入れる」と呼びかけた。
星野さんが「アントニオ猪木近衛兵団」として02年に結成した魔界倶楽部は「デカくてケンカに強い」選手の集まりだった。2億円ベルトはプロレス、総合格闘技、キックボクシングを問わず、そんな男たちによって争われることになる。
(2010年12月2日)