即死した被害者を救護する義務はない...高裁判断
2010年12月02日14時44分 / 提供:レスポンス
2008年9月に山梨県韮崎市内で公用車を運転中、死亡ひき逃げを起こしたとして、自動車運転過失致死などの罪に問われた山梨県職員の男に対する控訴審判決公判が11月29日、東京高裁で開かれた。裁判所は一審判決を破棄。執行猶予付きの有罪を命じている。
起訴状によると、問題の事故は2008年9月10日の午後10時30分ごろ発生した。韮崎市一ツ谷付近の国道20号で、酒に酔い潰れて車道で寝込んでいたとみられる66歳の男性が、進行してきたクルマにはねられる事故が起きた。男性は収容先の病院で死亡。クルマはそのまま逃走しており、警察は死亡ひき逃げ事故として捜査を開始した。
事故当時に目撃者として証言していた山梨県職員の男(当時43歳、現在45歳)から改めて事情を聞こうとしたところ、男が事故当時に乗っていた公用車の底部から被害者のものとみられる血痕や毛髪を発見。男を追及したところ、「脇見運転をしている際に事故を起こした。怖くなって逃げた」と認めたことから、警察は自動車運転過失致死や道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で男を逮捕。検察は同罪で起訴している。
だが、男は一審開始直後にひき逃げへの関与を否認。「車両に付着した血痕や毛髪は現場を通過した際に付着したもので、人ははねていない」として無罪を主張していたが、甲府地裁は「ひき逃げと認められる」として、懲役2年2か月の実刑を命じていた。
被告弁護側は一審判決を不服として控訴。高裁では「はねたことに気がつかなかった」として事故を起こしたことを認めたものの、「被害者は即死に近い状況と推察され、救護義務が無かった」として、ひき逃げの事実を争っていた。
11月29日に開かれた控訴審判決公判で、東京高裁の若原正樹裁判長は、弁護側の「被害者は即死だったと推察できる」という主張を認定。「被告に被害者を救護する義務はなかった」として、この部分に一審の誤りがあるとした。
一方で事故を起こしたことについては被告の関与を認定。「被告は事故と無関係であることを装っており、犯情は悪い」と指摘。一審の甲府地裁判決を破棄し、被告に禁固1年6か月(執行猶予4年)の有罪判決を言い渡している。
被告は現在も無罪を主張しており、弁護側は上告する方針だという。
《レスポンス 石田真一》
起訴状によると、問題の事故は2008年9月10日の午後10時30分ごろ発生した。韮崎市一ツ谷付近の国道20号で、酒に酔い潰れて車道で寝込んでいたとみられる66歳の男性が、進行してきたクルマにはねられる事故が起きた。男性は収容先の病院で死亡。クルマはそのまま逃走しており、警察は死亡ひき逃げ事故として捜査を開始した。
事故当時に目撃者として証言していた山梨県職員の男(当時43歳、現在45歳)から改めて事情を聞こうとしたところ、男が事故当時に乗っていた公用車の底部から被害者のものとみられる血痕や毛髪を発見。男を追及したところ、「脇見運転をしている際に事故を起こした。怖くなって逃げた」と認めたことから、警察は自動車運転過失致死や道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で男を逮捕。検察は同罪で起訴している。
だが、男は一審開始直後にひき逃げへの関与を否認。「車両に付着した血痕や毛髪は現場を通過した際に付着したもので、人ははねていない」として無罪を主張していたが、甲府地裁は「ひき逃げと認められる」として、懲役2年2か月の実刑を命じていた。
被告弁護側は一審判決を不服として控訴。高裁では「はねたことに気がつかなかった」として事故を起こしたことを認めたものの、「被害者は即死に近い状況と推察され、救護義務が無かった」として、ひき逃げの事実を争っていた。
11月29日に開かれた控訴審判決公判で、東京高裁の若原正樹裁判長は、弁護側の「被害者は即死だったと推察できる」という主張を認定。「被告に被害者を救護する義務はなかった」として、この部分に一審の誤りがあるとした。
一方で事故を起こしたことについては被告の関与を認定。「被告は事故と無関係であることを装っており、犯情は悪い」と指摘。一審の甲府地裁判決を破棄し、被告に禁固1年6か月(執行猶予4年)の有罪判決を言い渡している。
被告は現在も無罪を主張しており、弁護側は上告する方針だという。
《レスポンス 石田真一》
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