2010年03月18日

少し…頭冷やそうか…

ちょっと昔の即売会の話ですがあるサークルが亜人種の局部を
無修正で持ち込んだそうです。
言い分としては人間の性器は修正が必要、それなら人間じゃなければ無修正でいいんじゃない!?
ってのが主張だったそうな(笑)
これには運営側がそんな御託は聞かないと、
発禁にしたそうです。
これは即売会というものがある意味治外法権で
独裁的な裁定が出来るが故の結果だったと思います。

今回の非実在なんたらは、
ドラゴンボールやドラえもんですら規制するために施行するというよりは…

今回例に挙げたような本来性的描写の強い、
どう考えても成人誌として流通すべき作品が、
件のサークルの御託の要領で発禁(少年誌として)出来ないからこその踏み切りだと思います。
性器でなく赤貝だからいい!
結合部や性器はぼかしてるから乱交もフェラも近親相姦が作中の大半を占めていてもOK!
そういった連中を法で拘束するには、
もうエロく感じたらアウト!と言わざる得ないのが現状なのではないでしょうか?

エロは大人の嗜みです。
成年誌という然るべき土壌で表現すべきと思います。
物語上肉体関係を持ったという出来事を表現するのは、
性的描写せずとも可能です。
富士見書房で影崎先生が発表した「かりん」という作品のエピソードです。
かりんという主人公の女の子を守る為に、
お兄ちゃんは敵対するヴァンパイアのお嬢様を手なずけます。
周りは戦闘能力に乏しいヘタレの兄がどうして強い敵のヴァンパイアを支配出来たの!?
と不思議がるのですが…
兄は女屈服させるのに力なんてイラネーんだよ。
と、しれっと言ってのけます。
お嬢様はお兄ちゃんにデレデレしてます。
ああ、手篭めにしたんだ…この女ったらしめorz
と、周りは理解します。

性的描写せずとも表現は可能です。
表現の自由を奪うと言う事は肉体関係を持ったと言う状況描写までさせない。
そこで初めていえると思います。

あだち充先生は「みゆき」で兄妹間での恋愛感情を、
性的描写する事無く葛藤や機微を見事に表現しました。
そりゃあ水着とかのセクシーショットはありましたが、
決して性は売り物にはしていません。
同じ姉弟間での恋愛でも糸杉の「あきそら」のような、
成年誌まがいのフェラだの乱交だの近親相姦だのって必要でしょうか?
もし必要ならばなぜRiNで成年誌として描けばいいだけの話なのに、
なぜ少年誌で掲載するのでしょうか?

簡単な話です。
前述の性器でなければ修正しなくともOK、結合部見せなければOK。
それでエロまんが描けば今までの何倍も売れるから、
モラルを売って金を手にしてるんじゃないでしょうか?

なぜ法がここまで圧力をかけなければならない状況まで来たのか…
それは表現の自由を盾に、
モラルハザードを起こしあこぎな作品を氾濫させているからこそではないでしょうか?
始めに述べたとおり即売会のように運営の独断で裁くわけには行かないのが社会です。
法治国家でのルールです。
作家や出版社のモラルが崩壊し、
そういったものが法的拘束力を持たないから、
一時はやった脱法ドラッグで正当性を主張するような幼児性で、止めないから…
脱法ドラッグは出回り始めた頃、合法ドラッグと大手をふるって出回ってたじゃないですか。
まだ規制対象にない素材だからと言うことで「合法」だったんです。
それを規制対象にして「違法」にするしかないじゃないですか。
出回るのを止めるには、
流通してる側が自主的に止めない以上こうするしかないんです。
赤貝だろうがなんだろうがエロく感じたらアウト!
と、法を設定せざる得ないのではないでしょうか?

少年誌というものは努力とか友情とか…
そういったものを表現するべき場所と思います。
読んだ後、夢とか希望とかそういったものを育むべき作品を載せるべきです。
それを、売れるからといってエロを売りにするのは、
とてもいけないことだと思います。
作家はそういった作品を自分で判断して発表する場を選ぶべきです。
編集も上がったきた原稿がテーマが相応しいかどうかを判断して掲載すべきです。
売れればいい、違法じゃないからやるだなんていうのは、
金の為ならどんな事をしてもいいというのと同じではないでしょうか?

自由と言うものはとても大切なことです。
だからこそそれを維持する為に努力すべきだと思います。
その為には好き放題しない、これに尽きると思います。
誰がどう見ても…それ、出来てないでしょ?

posted by yuuki at 18:43 | 埼玉 曇り | Comment(6) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 よくぞ言ってくださいました。全く持って賛成です。
 アダルト表現というものがスパイラル的に過激になって行く昨今、ジャンルとして流通に乗せて販売するにはそれは公序良俗に反するんじゃないか?という作品や、仮にも子供向けとされる作品での過激な性描写等、売れればそれで良いというモラルの欠如、正直目に余るというのがここ数年感じていた事でした。
 そういう中で、他の作家さんの、「こんなのやられたら商売上がったりだ、表現の自由が〜」という意見にはかなり首を傾げる日々でした。
 そうした中での、結城先生の成年誌で描く作家としての覚悟を感じる事ができました。
 これからも頑張って下さい!(でも、たまにはコアマガ系列でも描いて欲しいな…。)
Posted by 一ファンとして at 2010年03月18日 19:49
>一ファンとしてさん

某週間少年誌で原作として頑張っていた時、
同じ事案で編集と口論しました。
エロまんがまがいなど載せるべきではないと。
理由としてはブログにあげたとおり、
少年誌では夢とか希望とかそういうものを載せるべきでそういった作家は切るべきとケンカしましたが…
結果干されたのはこちらでしたがががが(笑)

今でもこの作風のまま少年誌でエロいの描けば売れるのにと言われますが、
そういった性的描写なら成年誌でやると断ってます!
ステージが違うにもかかわらず同じエロ描く作家の気が知れません。
そんなことをすれば今回みたいに規制だなんだと締め付けがなぜか立場の弱い成年誌に来ますので
お世話になった出版社にも迷惑かけますしね。

でもそういうのは正直覚悟と言うより作家として守るべき義務だと思うので、
そういう作家はまんがを金稼ぎの為に描いてるだけだと思ってます。

女の子はかわいいです、素敵です。
そういった事を表現する為にお色気はありだと思ってます。
でも性欲の捌け口にするSEXは描写すべきではありません。
そして、その違いが判らないガキには性的描写は早いんです。

なんにせよこうして理解して支持してくださる人がいるだけでうれしいです!

コアマガ系でも機会があれば是非載せてもらえればと思ってます!
いろいろ掲載誌がばらつきますがこれからも応援していただければです♪
これからも頑張りますので応援お願いします!!
Posted by yuuki at 2010年03月18日 20:26
そーいう問題じゃねーでしょう。

ほむらさんが言っていることは正論ですが、視点が狭すぎます。
他の連中がギャーギャー喚いているのは、そういった話ではなくて、
法案が成立した場合、拡大解釈をする余地があるということでしょうが。

例えば、あんたが貧乳で小柄な若い娘をエロマンガで書いたら、それも規制される恐れがある、ということで喚いてんですよ。

そういった側面を(この場合側面でもなく正面ですけど)無視して、
このような記事を書くのはどういった了見なんですか?

「あの法案には問題が盛りだくさん」というのは、そーゆー意味なんですよ?
だから是正してもう少しまともな文面にするか、撤回すべきだっつーことで喚いてんです。
ほむらさんの記事はそういった悪い側面を無視して、良い部分だけを強調して主張しています。
批判するならもう少し学びましょう。
Posted by 通りすがり at 2010年03月19日 15:58
都の方でも新しく条文を提出してきてますので一読してみてはいかがでしょう?

http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2010/03/20k3i601.htm


どうやらこの文を読む限りエロを成年誌として発行する限り、
今まで通り自由に表現できるみたいです。
Posted by yuuki at 2010年03月19日 18:34
私はエログロでは人間の情操は高める事はできないと思います。
では人間の情操とは何か
それは善悪・美醜のけじめのことだと思います。
もっと平たく言うと悪い事や醜い事だらけの作品に嫌忌を持つ逆に正しい事や
美しいものには感動する感性があるという事です。
しかしこう考える私も今回のあの都条例案改正には反対せざるえないのです。
誰かがひらたくおしえてくれました。
創作物の良し悪しを国が行政が決めて良いものかと。
表現の良し悪しは個人や団体・立場などあまりにも差異が激しいものです。
それを一律にしていいものか公告して議論する時間は必要かと思います。
また法案自体が過度な表現の制限を設けかねない悪法である点もあり
創作側の意見ももっととりいれるべきかとおもわれます。
創作側も悪意のある作品には反対です。
この法案はネットで公告されたのではないのです。
都が発行する紙切れをネットでアップした人がいたからこそ大騒ぎに発展したのです。
何か人知れず審議して条例改正を進めるかのような手口だったのです。
そのため今回私はモラルハザードの問題よりも改正案の欠点を重視したのです。
>性的描写せずとも表現は可能
この意見には賛成です。例にあげたあだち充先生は大変な名作を作りました。
しかしその手法表現方法は万能とは言えず長所ばかりではないのです。
文章や状況だけで表現できるのならなぜ絵を描く必要があるのか文章だけでいいのではと言う漫画である理由を失う欠点があるのです。
それでも絵で表現つくしたあだち充先生は優秀でしたがその後はマンネリ化してしまいました。
表現を無限にあるようでそうでない残念な話です。
直接的で解りやすい表現も認めてもいいのではないのでしょうか。
しかしなんでも表現していいかというとモラルのない表現が増えてしまいます。その点では同意します。
今後は条例改正には反対しつつもなにかしらの条例に頼らないモラル向上が必要かと思います。その後どんな条例案が必須なのか創作者側や出版社側を含めて案を作るべきと思います。
Posted by at 2010年03月20日 14:03
善悪・美醜のけじめ
行政によらない規制
条例に頼らない

「描かない・載せない・買わない」に集約されると思います。
Posted by yuuki at 2010年04月01日 04:00
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