邪気を祓って神社の"気"を保つ「しめ縄」―幸せを呼び込む日本人の祈りと知恵[コラム]
掲載日時:2010.09.24 18:00 コメント [0] , トラックバック [0]
マイスピコラムニストの暁玲華です。
だんだん涼しくなってきて、少し活動しやすくなってきました。秋になると祭りで全国の神社がにぎわってきますね。
そんな神社の重要なアイテムにしめ縄があります。もちろん、考察しだしたらキリがなく深いアイテムですが、西洋では見られない材質や形体はとても魅力的です。
私は古の日本人は、幸せに生きるために祈ったいろいろな知恵を、神社や年中行事を通して習慣化してきたのだろうと考えているので、神社のアイテムにもそれぞれどんな開運の要素があるのかという視点でみています。
◆しめ縄の"材質"
神社のしめ縄の特徴は稲やいぐさなどの草でできていることと、ねじれていることです。
草木は神社には多く使われていて、特に枯草や朽木は邪気を通さないものとして、茅葺屋根から几帳の柄に至るまで使われています。
草や木を溶かしたものに紙があります。7世紀に中国から製法が伝わったとされています。紙は現代の御神札にも使われていますが、太麻とも呼ぶことがあるように元々は麻の紙でつくるものだということがわかります。
麻は祓い串など神社では邪気を祓う草として多用されているので、魔を祓うために使っていた草がそのまま名称になったのでしょう。
枯草が魔を祓うとされたのは、絶縁体で電磁気を帯電させない特徴から、気を保つのに適切とされたからだと思います。この原理を私は開運法でよく使います。草、木、紙は一般的な神社の材質ですが、すべて邪気を祓い清めるための手段であることがわかります。
神社や日本家屋が材料の視点からみると邪気に侵されない建物だとする所以です。
◆しめ縄の"ねじれ"
しめ縄はそれ以外にねじれの特徴があります。幣が折りたたまれていたり、紙垂が折られているのは、その発展形なのでしょう。
このねじれを蛇信仰と結びつける人も多いですが、私が見るとコイルにみえます。高校生の時にコイルを巻いて電磁石を作った経験がありますが、その原理が実際にはたらいて実用的な意味があるのではないでしょうか。
絶縁体なので、電気を帯びることはないのでしょうが、逆に電磁気を強力に祓うのではないかと。神社では、少しでも邪気をよせつけず、気を清く保つように鳥居や参道の木も実用的なはたらきがあります。
そうやって、形の名残だけではなく、実用的な意味があって結界を作り出す知恵が各所にみられますが、しめ縄はそれらを代表するアイテムでしょう。
◆「こより」をつくってみよう
私たちの生活にもこのしめ縄の原理は生かされます。簡単に結界を張る方法としても応用できるからです。
まず、和紙を用意し、細長く切ります。そして、少しずつねじり「こより」をつくってみてください。必要な長さの倍の長さをこよったら、両端を動かないようにして、強くこより、半分にすると、しめ縄のような太い紙縒りができます。
これは、ぬいぐるみや人形の邪気を抜くときに和紙で包んでこよりで縛ったり、神棚を清浄に保ちたい時に、紙縒りでしめ縄代わりに張ったり、魔がきてほしくないところを清浄に保つために縛ったり張るだけで結界を作ることができるので便利です。
まずは生活の中で紙と草の力を実感してみましょう。
(暁玲華)
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