築地市場移転:民主が結論先送りへ、自公は反発 都議会

2010年10月5日 10時55分 更新:10月5日 11時26分

 築地市場(東京都中央区)移転問題で、都議会最大会派の民主党は「江東区豊洲への移転か築地での改築かの議論が終わっていない」として、結論を今議会後に先送りする方針を固めた。豊洲移転を推進する知事与党の自民と公明は5日午後の築地市場特別委員会で、委員長の最終報告をまとめたい意向だったが、中間報告とすることが民主などの賛成多数で決まる見込みだ。

 自公は、築地の老朽化を理由に「これ以上の先延ばしは受け入れられない」と反発している。

 都議会は3月に豊洲の用地購入関連予算を可決した際、自公が民主に譲歩し「築地での改築の可能性を検討する」など3項目を予算執行の条件に付けた。

 自公は「これまでの議論で、築地での改築は不合理と結論が出た」と判断しているが、民主は「豊洲案にも問題があり、両案を提示して仲卸など約2000業者に希望を聞くべきだ」と反論している。

 現在、都議会は民主など知事野党が多数を握る「ねじれ」状態で、民主主導で移転を巡る議論が約1年間続いている。都側は「計画通りの14年度移転には、10月中に用地購入手続きを始めなければ間に合わない」と説明している。

 民主は3日の特別委で、計画が遅れないよう、豊洲移転の前提となる土地鑑定委託費など計21億円の執行は容認すると表明している。自公は「豊洲に移転しなければ、無駄遣いになるだけ」と批判している。【真野森作、石川隆宣】

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