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スカイマーク:日航退職者470人採用 待遇は大幅ダウン

 スカイマークは1日、会社更生手続き中の日本航空の退職者を計470人採用する、と発表した。スカイマークは14年度に計画している国際線参入に対応するため、国際線勤務の経験があるパイロットや客室乗務員を大量採用する。ただ、人件費が収益を圧迫しないよう、待遇は日航より大幅に切り下げる。

 客室乗務員は国際線経験者が対象で、年内をめどに100人採用し、13年末までに200人を追加採用する。1年更新の契約社員で、年齢制限は設けない。パイロット120人、整備士50人も順次採用する。

 スカイマークは11年度に成田空港発着の国内線3路線を開設し、14年度には大型旅客機エアバス社のA380を最大6機購入して米欧3路線に参入する計画で「事業拡大のために日航経験者の力が必要」という。

 採用者の待遇は、日航時代から大幅にダウンする。機長経験者は契約社員の副操縦士として採用し、昇格試験を受けさせる。最初の基本月給は35万円。客室乗務員は入社後半年は時給1100円、その後は基本月給16万5000円。手当が付くものの、日航での平均年収(08年度でパイロット1834万円、客室乗務員589万円)からは大きく下がる。

 スカイマークが次々と打ち出す拡張路線に対しては、市場では警戒感もある。A380購入には1機300億円近くかかるとされるが、同社の10年3月期最終(当期)利益は26億2700万円。足元の業績も堅調だが、「景気が弱含む中でも好業績を維持できないと、巨額の投資負担は厳しいのでは」(航空関係者)との声もある。【寺田剛】

毎日新聞 2010年12月1日 20時39分(最終更新 12月1日 21時33分)

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