公立八鹿病院は30日、来年4月から産科を休診すると発表した。唯一の常勤産科医(59)が体調不良で来年3月末に退職するため。休診は産科を開設した1960年以来初となる。
09年6月から医師1人で約300件の分べんを担当。水曜は助産師がリスクの少ない妊婦の診察を受け持って負担軽減を図ってきたが、「肉体的、精神的に限界」として退職を決めたという。
受診者には今年8月上旬から公立豊岡病院などにかかるよう勧めている。助産師15人は引き続き勤務する。宮野陽介院長は「新しい医師の確保に務め、休診を避ける努力を続けたい」と話した。【吉川昭夫】
〔但馬版〕
毎日新聞 2010年12月1日 地方版