北朝鮮砲撃:「韓国政府こそが犯罪者」

無断で訪朝した韓牧師の公判で証人が主張

 無断で訪朝し、北朝鮮の体制を称賛したとして逮捕・起訴された、韓国進歩連帯常任顧問の韓相烈(ハン・サンリョル)牧師(60)の公判に証人として出廷した、民族和解協力汎国民委員会の趙誠宇(チョ・ソンウ)共同議長(60)が、北朝鮮による延坪島砲撃事件について、「韓国政府の関係者こそが犯罪者であり、韓牧師は愛国者だ」という趣旨の発言をした。

 先月29日、ソウル中央地裁刑事21部(金容大〈キム・ヨンデ〉裁判長)で行われた韓牧師の公判に証人として出廷した趙議長は、「北朝鮮の行動は、いかなる理由であろうとも決して容認できないことだ」としながらも、「韓国政府や大統領は、どんな状況なのかを知っていながら、あのような事態を招いた。これは政治を装った犯罪行為だ」と主張した。

 その上で、「韓牧師のように、北朝鮮へ行って何かを提案することは、犯罪ではなく、愛国者の行動だ。今回のような事態を招いた人たちこそが犯罪者だ」と述べた。韓牧師の支持者とみられる一部の傍聴者も、趙議長の発言に合わせて、「その通りだ」「ネズミ野郎(李明博〈イ・ミョンバク〉大統領を指す)」などと叫び、裁判長から注意を受けた。

 一方、趙議長の証言に先立ち、韓牧師も「今日の事態を憂い、韓米合同軍事演習が終わるまで断食祈とうを行う。対北朝鮮特使の派遣や南北首脳会談を実現し、南北関係が改善されることに期待する」と発言した。

鄭漢国(チョン・ハングク)記者

【ニュース特集】北朝鮮砲撃、緊張高まる韓半島

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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