野口悠紀雄教授「高齢化進む韓国、果敢な移民政策を」
演説する野口悠紀雄教授=30日、ソウル(聯合ニュース)
野口教授は、高齢化による消費減少が日本経済低迷の主因となっているが、韓国も同様に高齢化問題を抱えていると説明。高齢化が続けば、今は非常に強力な韓国経済も日本と同様に活力を失いかねないとし、難題の出生率向上に代わり、移民者を受け入れるよう促した。
教授は1990年代の英国政府の例を挙げた。当時、金融産業規制の緩和とともに、多くの海外金融会社が英国市場に参入したが、同時に有能な人材も同国に移民し、経済に良い影響を与えたと説明した。日本も移民政策をとらねばならないが現実的には難しいとし、「韓国が強力な移民政策を進め、日本人を含め多くの人材を活用してほしい」と求めた。
日本が失敗した産業構造の再編も、韓国に要求した。教授は、韓国も日本と同様に製造業が強いが、高齢化が進めばこの強みを維持していくのが難しいと説明。豊富な労働人口と低賃金が武器の新興市場と競うのは難しいため、産業構造を製造業中心からサービス中心に変えていく必要があると強調した。将来的には、金融産業が韓国の重要な産業に浮上すると見通した。