29日、韓国南東部の農場で飼育されていた豚が口てい疫に感染していることが確認され、農林水産省は、韓国からの口てい疫の侵入を防ぐため、各都道府県に通知を出し、畜産農家の消毒を徹底するなど、警戒を強めるよう呼びかけています。
農林水産省によりますと、今月26日、韓国南東部の安東市の2つの養豚場で飼育されている豚10頭で水ぶくれなどが見つかり、検査の結果、口てい疫に感染していることが29日に確認されました。これを受けて、韓国政府は、2つの発生農場の豚あわせて9000頭と、農場から半径3キロ以内の牛や豚などをすべて処分したということです。韓国では、ことし1月以降、口てい疫が各地で散発的に発生しましたが、6月4日を最後に発生が確認されておらず、家畜の伝染病を監視している国際機関から、9月に、口てい疫がない国と認定されたばかりでした。農林水産省では、ことし4月に宮崎県で発生した口てい疫が、アジアで広がっている口てい疫のウイルスが人や物の移動によって国内に侵入した可能性が高いとみており、韓国での発生を受けて、対策を強化するよう、各都道府県に通知しました。具体的には、農場の消毒を徹底することや、韓国に滞在した人を農場に近づけないことなどで、合わせて、空港や港湾にある動物検疫所に対しても、韓国からの入国者や車両の消毒を徹底するよう注意を呼びかけています。