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点火練炭畳に置く?男性焼死、木嶋被告再逮捕へ

読売新聞 11月30日(火)14時43分配信

 千葉県野田市、無職安藤建三さん(当時80歳)が焼死体で見つかった事件で、千葉県警が、安藤さんは火のついた練炭数個を自宅和室の畳の上に置かれて殺害されたと断定したことが30日、捜査関係者への取材で分かった。

 県警は1日、殺害目的で練炭を放置したとして、住所不定、無職木嶋佳苗被告(36)を殺人容疑で再逮捕する。

 木嶋被告の殺人容疑での逮捕は、いずれも元交際相手の東京都千代田区、会社員大出嘉之さん(当時41歳)と、東京都青梅市、会社員寺田隆夫さん(当時53歳)殺害事件に続く3回目となる。当初、失火が原因とみられていた安藤さんの死亡は1年半の捜査で、首都圏の連続殺人事件へと発展する見通しとなった。

 捜査関係者によると、木嶋被告は2009年5月15日午前10時過ぎ、安藤さん方の4畳半和室の畳の上に、七輪で火をおこした練炭数個を置き、眠らせておいた安藤さんを一酸化炭素中毒に陥らせて殺害した疑い。

 木造平屋住宅80平方メートルが全焼し、4畳半和室から安藤さんが焼死体で発見された。遺体のそばから、七輪一つと練炭の燃えかす数個分が見つかっていた。

 県警は、大学の研究施設で安藤さん方の4畳半和室などを再現した燃焼実験を行った。その結果、七輪で火をおこしたばかりの練炭数個を畳に置いた場合、約2時間で家が燃え上がった状況と矛盾しないことが確かめられたという。野田市消防本部によると、安藤さん方から火が出たのは午後0時30分頃だった。

 捜査関係者によると、木嶋被告は同日午前10時10分頃、近くの銀行の現金自動預け払い機(ATM)で、安藤さんの口座から2度にわたり計188万円を下ろしたことが分かっている。

 司法解剖では、安藤さんの遺体から、木嶋被告が処方されていたベンゾジアゼピン系の睡眠導入剤が検出された。

 県警は状況証拠の積み重ねなどから、インターネットで練炭や七輪を購入していた木嶋被告のほかに、安藤さんを殺害するため火をおこした練炭を置いた者はいないと判断した。

 捜査関係者によると、県警は22日に木嶋被告の逮捕状を取っており、東京都内の拘置施設から1日に身柄を移す手続きを進めている。

 木嶋被告は火災直後に参考人として任意の事情聴取を受けた際、「安藤さん方に行ったが、火事は翌日知った」と話し、事件への関与を否定している。

最終更新:11月30日(火)14時43分

読売新聞

 

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